わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

保坂和志『地鳴き、小鳥みたいな』

 表題作。読売新聞に連載していた『朝露通信』の後日談的な内容。地の文での「あなた」という問いかけが印象的だったが、「あなた」は読者でも架空の話し相手・聞き手でもなく、実は一緒に山梨の母の実家を見に行ったことのある浮気相手の女性編集者だった、というとんでもない内容で、『朝露通信』の(『未明の闘争』と比べたら)のんびりした世界観を思い切りぶち壊しにかかっている。

 

 

地鳴き、小鳥みたいな

地鳴き、小鳥みたいな

 

 

保坂和志の作品はこちら。

見えない朝日

 四時三十分、猫の世話で起床。二度寝し、五時三十分起床。曇天。膨らみがはっきりわかる大きな雲が重なりあいながら広がっている。その重なりからたまたま漏れたすき間から、黄金色の朝日が覗いている。麦次郎、朝から外に出せとうるさいので出したのだが、ほぼ視力がない状態でも(時折見えたりしているらしいのだが)、この朝日はしっかり感じられるのだろう。コジコジは換羽がいよいよピークらしい。朝日はあまり気にしていないようだ。

 妻が今日から相模大野の伊勢丹の催事のため、早朝から外出。ぼくは掃除したり洗濯物を干したり、と一通り家事を済ませてから(掃除はぼくの担当なのだが、洗濯は妻担当なので、少しだけ仕事が増えた)、仕事。陶芸家や彫刻家などの作品集を見たり、評論を読んだり、評伝を読んだり。イサム・ノグチの評伝、まだ上巻の半分も読めていないのだが、おもしろい。ノグチの父・野口米次郎のゲスっぷりと、母・レオニー・ギルモアのまっすぐな生き方の対比。すごいなあ、と思ったら、中村獅童主演で映画化されていたので納得。

 

イサム・ノグチ(上)――宿命の越境者 (講談社文庫)

イサム・ノグチ(上)――宿命の越境者 (講談社文庫)

 
イサム・ノグチ〈下〉―宿命の越境者

イサム・ノグチ〈下〉―宿命の越境者

 

 

 時間に余裕があったので、平日だが夕食はつくった。ピーマン・にんじん・玉葱と牛肉のオイスターソース炒め、もやしとキュウリの中華サラダ。

 

 

たぶん揚げ方

 朝が慌ただしい。いや、明け方が慌ただしい、と書いたほうが正確か。麦次郎が歩き出した気配とともに起きて、ゴハンをあげたり、廊下へのそそうをチェックしたり。枕元で叫ばれて目を覚ますこともある。ほとんどの場合、おしっこ出ました、の報告だ。

 五時三十分起床。曇天。梅雨の朝のような。

 妻は明日から相模大野の伊勢丹ではじまる猫グッズ物販イベントの準備のために外出。ぼくは動物たちの面倒を見ながら仕事。とはいえ、午後は資料探しのために外出。夕方は資料をひたすら読み込んだ。

 十九時、コジコジを書斎で放鳥。仕事の電話中に耳元で、コッチャン、コジコジ、チョンチョコリン、ポンポコリン、ポンポンポン、と言いつづけている。どんだけオノマトペが好きなんだよ、って、飼い主が好きでしょっちゅう言っているから覚えたんだろうけど名。

 夕食は西荻の肉屋さんで買ったチキンカツ。さくっと気持ちのいい揚がり方、そしてふっくらむちむちの、うまみのしっかりした鶏肉。べらぼうにうまいのだが、以前より味が落ちた気がする。たぶん揚げ方だと思う。

 

↓仕事関連。アート系の案件に取りかかっている。 

日本民藝館所蔵バーナード・リーチ作品集

日本民藝館所蔵バーナード・リーチ作品集

 
バーナード・リーチ日本絵日記 (講談社学術文庫)

バーナード・リーチ日本絵日記 (講談社学術文庫)

 
ISAMU NOGUCHI イサム・ノグチ庭園美術館
 
イサム・ノグチ(上)――宿命の越境者 (講談社文庫)

イサム・ノグチ(上)――宿命の越境者 (講談社文庫)

 
イサム・ノグチ〈下〉―宿命の越境者

イサム・ノグチ〈下〉―宿命の越境者

 
もっと知りたいカンディンスキー―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

もっと知りたいカンディンスキー―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

 
カンディンスキー (岩波 世界の巨匠)

カンディンスキー (岩波 世界の巨匠)

 

 

 

 

 

 

 

あかね色の割れ目

 二時半、騒ぐ麦次郎に寝ぼけた意識は向かったものの起きることができず、なんだ、まだ騒いでいるな、起きなきゃ、と思ったら四時半になっていた。その間におしっこしていたようだ。ここからなんやかんや、午前中は延々と大騒ぎされっぱなし。そしてコジコジはコッチャン、コジコジ、ポンポコリン、と人語を一日中しゃべりつづけている。

 午前中はメールでの納品など済ませてから銀行で納税など事務処理。微かに雲のかかった淡い青空。だが淡さに反して暑さは厳しい。今年はまだ入道雲を見ていない。

 午後は某案件の企画書作成。早々に片づいたので夕方はウォーキング。青空はすっかりなくなり、灰色の平坦な雲ばかりがつづく。微かに割れ目からあかね色の光が漏れ出していた。

 

↓今日は麦次郎の栄養食が切れかけているのでAmazonでポチった。 

レバスパンA 300g

レバスパンA 300g

 

 

 

三浦雅士「言語の政治学」(最終回)

「群像」2017年8月号掲載の最終回。まだ最初の数ページしか読んでいないのだが、最後の最後で、視覚的であり図形的であるという点で言語表現と相似するバレエによる身体表現について論考している。ちなみに著者は、バレエ専門誌の編集者をしていた経歴を持つ。ぼくはバレエは全然詳しくないが、コンテンポラリーは好きで、時々YouTubeで見たりしている。

 

 

群像 2017年 08 月号 [雑誌]

群像 2017年 08 月号 [雑誌]

 

 

↓こんな本も書かれている。読んだほうがいいかな。

 

バレエ入門

バレエ入門

 

 

三浦雅士の作品はこちら。

 

 

 

叩いてウェルダン

 五時、今朝も麦次郎に叩き起こされた。おしっこ出ました、と律義に報告してくれる。が、例によって廊下にしている。掃除をしてから二度寝、六時起床。

 仕事量が比較的落ち着いている(性格には待機状態の案件が多くなっている)のと、金曜日に日付変更直前まで仕事したおかげで、今週末はしっかり休めている。午前中は掃除。午後はちょっと長めに昼寝してから読書、そしてウォーキング。足の状態が万全ではないので、1〜2週間はリハビリモードだ。

 夜、コジコジを放鳥。ここ数日は本当によくしゃべる。換羽は少し落ち着いたようだ。

 夕食はオージービーフをステーキにして食べた。重量のある肉たたきでしっかり叩いて、しっかり火を入れたミディアムかウェルダンにするとうまいということに気づいた。

 

↓コレがものすごい勢いで消費されている。一方、猫砂はほとんど減らない。いっそ定期購入にしようかとも考えたが、やめた。

 

山善(YAMAZEN) お徳用使い捨てペットシーツ(超薄型レギュラー200枚入)

山善(YAMAZEN) お徳用使い捨てペットシーツ(超薄型レギュラー200枚入)

 

 

 

保坂和志『地鳴き、小鳥みたいな』

 最新短篇集、ということになるのかな。

「夏、訃報、純愛」。世話になった知人の学者の死が引きがねとなって、保坂和志自身らしき語り手の、回想と思考の暴走がはじまる。無宗教の友人の葬儀と、猫の葬儀。両者がよく似ているというのは、よくわかるなあ。そして、言語認識と記憶の問題。

 

 

地鳴き、小鳥みたいな

地鳴き、小鳥みたいな

 

 

 

保坂和志の作品はこちら。