わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2006-06-29から1日間の記事一覧

堀江敏幸『河岸忘日抄』

この小説は寓話なのではないか。そんな気がしてきた。なのに説教がましい感じがしないのは、主人公がモラトリアムの真っ最中で常に迷い考えつづけているからか。答えのない寓話。そんな感じ。

億劫

三時三十分。熱帯夜なのだろうか、鈍く湯だった重たい体を引きずるように起き上がり、いつものように騒ぐ花子にゴハンをあげた。もう一度床に入る。ところが目を閉じても寝返りをしても布団のかかり具合を直しても眠れない。暑いというだけではない。仕事が…