わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2015-11-03から1日間の記事一覧

熊野純彦「美と倫理とのはざまで カントの世界像をめぐって」(1)

「群像」2015年11月号掲載。カントの『判断力批判』をつうじて「美」の本質を解き明かす試み、って言っていいのかな。「美は目的の表象を欠いた合目的性である」という主張。美を感じる主体にとって美しいと思う対象は当然ながら客体なわけだけれど、その客…

『金井美恵子自選短篇集 恋人たち/降誕祭の夜』

「不滅の夜」。恋に傷ついた女性の微かな恢復…かなあ。海外の映画のワンシーンのような描写。フィルムの隅から隅まで、多焦点で丁寧に文章化していくような感覚は、『柔らかい土をふんで、』の頃に近いかもしれない。 恋人たち/降誕祭の夜 金井美恵子自選短…

後期高齢者デビューの日

五時、いつものように麦次郎に起こされる。最近は、叫ばれたらすぐに抱きかかえたり顔面をぐわっと握ったりして気をそらすようにしている。このアホ猫の叫びはお隣に聞こえているようで(といってもお互い窓を開け放っている時だけだとは思うのだが)、麦次…