「新潮」2016年4月号掲載。「○○通り」連作シリーズ8作目。 冬のコルヴィッツ通りで待ち合わせ先へと急ぐ女性小説家は、途中で戦前の子どもの幽霊や、貧しい人々を無償で診察したという伝説の医師コルヴィッツや出征したその息子、嘆き悲しむ母たちがいる幻想…
あれから五年経ったからなのか。それとも昨夜、長めに遊んであげたので興奮していたのか、麦次郎が一晩中騒ぎつづけていた。落ちついたと思うと、寒い廊下で横になっている。うるさいわ心配になるわ。 そのせいだかなんだかわからんが、いつもより十五分寝坊…
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