「孤帆一片」。ゆらぐように移ろう季節に、ゆらぎながら老体を任せるように、それでいて妙なほど客観的に季節を観察しながら過ごす語り手の日常。 そして終戦直後の、生き残るということ、家が焼かれなかったということ、という記憶。生き残ること罪なんてな…
六時十五分。曇天。例によって、麦次郎のごはんとおしっこの片づけから一日がはじまる。トイレは失敗するのが前提、というか、それをもう失敗とは呼ばない、という状況。わが家は十年くらい前に床をすべてクッションフロアーにしてしまった。猫ゲロ対策だっ…
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