「孤帆一片」。入院中の明け方、眠れぬ語り手の男の頭の中に、突然李白の詩が記憶から浮かび上がってきた。李白、空襲の記憶、そして入院中の夜に聞こえてくる、老人たちのうめく声。ちょっとホラーです。 ゆらぐ玉の緒 作者: 古井由吉 出版社/メーカー: 新…
五時三十分起床。曇天。慌ただしい気分が朝の身支度の手順を少しずつ狂わせていく。だが麦次郎とコジコジの世話だけは失念しない。二人(正確には一匹と一羽)の存在感の大きさゆえか、それとも飼い主としての義務感、使命感に無意識のうちにかられてのこと…
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