わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

松浦寿輝

冬の猫

五時四十分起床。 仕事。四月並の気温になるというが、北西にあり陽がほとんどささない書斎は冷えがちで、本当にそれほど暖かいのか、仕事をしている間はさっぱりわからない。いつも通りに着込み、いつも通りにエアコンで暖房を入れて作業。 十三時、某案件…

ねぼすけ猫の本能が

五時四十分起床。葵、夏の間は誰よりも早く起きて猫タワーのてっぺんから外を見るのを日課にしていたのだが、朝の気温が下がり始めたここ数日は、ねぼすけ猫の本能が勝ってしまったようで、なかなか起きてこない。六時前では、外はまだそれほど明るくないと…

クソ甘いパイのようなお菓子で

五時四十分起床。六時前は夜闇に冷やされた外気が心地よくなっているのだが、六時半を過ぎると徐々に酷暑が牙をむき始める。今年は暑い、と毎年のように口にしているが、それでも今年の暑さは群を抜いてキビシイものがある。 午前中はせっせと掃除。汗だく。…

丁寧に作業しすぎて、逆に

五時四十分起床。昨夜、友人が来た際に焚いたお香のにおいがまだ残っている。軽く喉が痛むのは、煙も微かに残っていたからか、それとも。 仕事。腰を落ち着けて作業する時間はたっぷりあるというのに、なんだかせわしなく、慌ただしい。丁寧に作業しすぎて、…

あれこれと数珠つなぎに手を動かしていくうちに

五時四十分起床。なんだか体調がおかしい。異常な火照り、軽い吐き気、胃のもたれ。体温を測ってみるが平熱だ。七時半ごろからデスクについて、メールチェックから仕事を始めたが、一度手を止めて横になろうかと本気で考えたものの、なかなかそうする気にな…

今日から開始するはずなので

五時四十分起床。歯肉炎はかなり落ち着いたが、クスリのおかげなのだろう。固い食べ物は避けるよう気をつけながらケアしている。 九時過ぎ、かかりつけの歯科医が診察を今日から開始するはずなので電話。事情を話したが、ひとまず緊急性は低くなっているので…

診察

五時四十分起床。雨はかろうじて降っていないが、北のほうではかなりの降水量だと聞く。こんな状況があたり前になりつつあることが恐ろしい。 仕事。歯茎の痛みをごまかすように作業。昨日より痛みはマシだが痛いことに変わりはない。思い切って近所の歯科に…

今日は特別だ

五時四十分起床。暑くて熟睡できず。エアコンの設定の仕方がヘタクソなようで、暑い、オン、寒い、オフ、というのを三度ほど繰り返した。いつもはエアコンなしで寝られるくらいなのだが。今日は特別だ。 仕事。この夏はカレンダー通りの営業なので、朝イチで…

この音があまりに繊細すぎて

五時四十分起床。最近は目覚まし時計代わりにしているスマホのアラームを、スタンダードだが華奢な印象のあるか細くて単調な電子アラーム音に設定している。この音があまりに繊細すぎて、何が鳴っているのかよくわからないことがある。だが、一秒もすればす…

松浦寿輝「香港陥落」

「群像」2020年9月号掲載。特集「戦争への想像力」の小説。 読了。 国籍も、戦争中の体験も、そして現在の立場も、香港との関わり方も異なる三人の表層的な友情が、シェイクスピアの「マクベス」のセリフで、なぜか一変する。一瞬ではあるかもしれないが、深…

のんびり読書

五時四十分起床。今日も終日のんびりと過ごした。明日からちょいと忙しくなる。 読書は松浦寿輝「香港陥落」(「群像」2020年9月号掲載)。酒の席で、国籍と年齢、そして職業の異なる三人、それぞれの「私的な戦争体験」が語られる。 群像 2020年 09 月号 […

松浦寿輝「香港陥落」

「群像」2020年9月号掲載。特集「戦争への想像力」の小説。 1章目から一転、戦争が始まり香港は占領され、日本軍はペニンシュラを摂取して司令部を置く。小さな業界新聞紙の編集長をしていた元外交官の日本人・谷尾はスイートルームに開戦前に親しくしていた…

松浦寿輝「香港陥落」

「群像」2020年9月号掲載。特集「戦争への想像力」の小説。 次第に見えてくる、三人の香港での暮らしぶり。戦争の足音が忍び寄ることで、緊張する部分と、つくろう部分と、変わらない部分と。油断するとたちまち壊れそうなバランスで成り立つ、表層的だが、…

松浦寿輝「香港陥落」

「群像」2020年9月号掲載。特集「戦争への想像力」の小説。 1941年11月8日、香港のレストランでの、日本人、イギリス人、そして中国人の会話。開戦前の退廃的な呑気さと緊張の同居した不思議なアンバランスさが、巧みに描かれている。 群像 2020年 09 月号 […

松浦寿輝「人外」(最終回)読了

「群像」2018年11月号掲載の連載小説。ついに最終回。 今号で、ついに猫のようないたちのようなラッコのような姿をしているらしい四つ足の謎の生きものであり、木の股から生まれた多くの人間たち(「わたしたち」)の意識の集合体のような存在であり、長くパ…