わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・哲学・思想の読書日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

読書日記

大澤真幸「〈世界史〉の哲学」近代篇16 剰余権力

「群像」2018年3月号掲載。 資本が資本を生み、概念が概念を生む、という近代を読み解く鍵となるこの循環構造をベースに、小説という文学形式の誕生と確立について考察している。だがダイレクトに小説論に行くのではなく、途中に、清教徒たちの「日記」の習…

お気に入りの一枚

五時十五分、いつの間にか葵が来ていたが、うとうととまどろむうちに、どこかへ消えた。五時四十五分、きちんと起床。 仕事。某案件の企画書、別の案件の企画書、某案件の構成とコピー。 近所のベーカリー「そーせーじ」のパンで昼食。ここのパンは生地がう…

古川日出男「おおきな森」(3)

「群像」2018年3月号掲載。安吾を主人公にした二つ目の物語から派生するように、三本目の物語として現代を生きる小説家が登場。全体像がまったく見えてこない。 群像 2018年 03 月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2018/02/07 メディア: 雑誌 この…

コロンコロンと

五時四十五分起床。目が覚めた瞬間に、なぜ気づくのだろう、すぐさま葵がやってくる。布団の上でコロンコロンとしながら暴れるのだが、布団をたたんでしまうと、すっと消える。 冬晴れ。 仕事。某案件の企画書。昨日出しておいたアイデアをひたすら清書、と…

3X=犬

五時三十分。目覚めた瞬間から仕事のことを考えていることに気づく。激務のまっただ中というわけではないのだが、神経がとがりはじめているようだ。まもなく訪れそうな繁忙期への期待と不安の前払い、といったところか。 葵が朝からうるさい。 妻は松坂屋の…

鷲田清一『素手のふるまい』

芸術の、ボランティアやワークショップというかたちでの社会との関わり方。社会的には異形の存在と見なされる可能性もあるアーティストたちの、社会への積極的な働きかけ。関わることから生まれる新しい価値。芸術家は孤独な存在、という既成概念はすでに崩…

佐伯一麦「山海記」(15)

「群像」2018年2月号掲載。 土地に残る戦いの歴史に、水害の記憶が覆い被さる。その歴史や記憶は、感情や思想にバイアスをかけられることなく、淡々と語られていく…。 群像 2018年 02 月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2018/01/06 メディア: 雑…

変なコース

六時十分起床。寒い。 妻は上野松坂屋での催事へ。ぼくは掃除。二十年前にいただいた猫用のひんやりシートの先駆けみたいなものを押し入れに保管していたのだが、中に入っている冷却用の水が漏れていた。廃棄。猫たち、あんまり使わなかったんだよなあ、コレ…

松浦寿輝「人外」(4)

「群像」2018年2月号掲載。 海辺の砂浜で、酒に酔った女性タクシー運転手と語り合う人外。彼女の深い悲しみ、そして何かが狂い、破綻している世界、その微かな連動性。人外は世界の内側にいながらも、外側にいるかのような視点で世界を観察し、旅をつづける…

頭が下がる

五時四十五分起床。マンションの前を軽く雪かきしておいた。幅1mくらいだけだが、多少マシだろう。新聞配達員の方が、徒歩で新聞を届けていた。頭が下がる。 仕事。急に忙しくなってきた。うれしい限りだ。 夕方、TFCCの治療のために接骨院へ。施術直後は痛…

観察の日

五時四十五分起床。朝風呂、朝からハヤシライス。夕べの残りだが。 掃除。映画「GHOST IN THE SHELL」をAmazon Primeビデオで見る。アニメ版も見ているけど、ストーリーはこちらのほうが好き。人間はテクノロジーとどう付き合うべきか、という問題提起。タル…

中沢新一「レンマ学」(1)

「群像」2018年2月号掲載の、連載第1回。まだ数ページしか読んでいないのだが…西洋のロゴス中心主義的なリニア認識、リニア思考に対する、大乗仏教にルーツがあるらしい、ノンリニアで全体把握的、直感的な世界認識と思考に関する学問として(って理解でい…

古井由吉「野の末」

「群像」2018年2月号掲載。 秋から年末にかけての季節の移り変わりの中で、老作家はおなじく老いた人たちに、そして自分と同時代を生きる人たちに感心を向け、筆を想いのままに進めていく。戦中に記憶を失った孤児たちの老年、家族も思い出も失い孤独な状態…

延々と、さらに延々と

五時三十分起床。靄。 八時十五分、出発。中央線、都営新宿線と乗り継いだが、中央線は霧の発生で大幅に遅延。カバンに入れてあるiPadが折れるのではないかと心配になるくらいの満員ぶり。 九時十五分、都内某所着。九時半から某案件の役員プレゼン。その後…

武田百合子『富士日記』みたいに食べたものを箇条書きしてみました

六時起床。妻が風邪気味なので、家事をほぼ全部やった。空いた時間は古川日出夫「おおきな森」を読んで過ごした。少し散歩、そして買い出し。野菜が高すぎて困る。 朝、とろろ昆布と塩昆布とめんつゆでつくったテキトー雑煮、豆乳ヨーグルト 昼、天かすをカ…

パンと猫ゲージと白ワイン

六時二十分起床。冬晴れ。澄んだ空気を胸いっぱい吸いたい気分だが、身支度やら動物たちの世話やら掃除やらをしているうちに、あっという間に日は高くなり、青空だけは広がっているものの、深呼吸なんて気分はすでに消え、そのまま昼食の時間になだれ込んだ…

愉悦前の静寂

今朝も五時四十五分起床。 朝一番で某案件のネーミング案を最終確認して送付。その後はたまった雑務を黙々と。 午後はたまりにたまった資料用の書籍を処分するためにブックオフへ。ついでに西友で葵のゴハン。子猫用のドライフード。 夜はのんびり過ごせた。…

湯にて落ちる

五時四十五分起床。一日中某案件のネーミング開発にかかりきり。あっという間に夕方になってしまったので、少し長めに散歩して気分転換。 夜は古川日出夫「おおきな森」(「群像」2018年1月号)を少しだけ。また風呂で寝落ちした。 群像 2018年 02 月号 [雑…

大澤真幸「〈世界史〉の哲学」近代篇15 二つのスペキュレーション

「群像」2018年2月号掲載。資本主義における剰余価値が生まれるメカニズムの核を、大澤はヘーゲルの思弁的弁証法の中から見つけようとしている。おもしろいです。 群像 2018年 02 月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2018/01/06 メディア: 雑誌 こ…

鷲田清一『素手のふるまい』

「4 アートレス? 川俣正の仕事を参照軸に」。川俣正の公共事業のような地域全体を巻き込んだ巨大アート作品から、アートと社会性の問題について考察している。個人的な関心や想い、そして作為が、個人の創作行為として成立する過程において、社会が深く関わ…

古川日出男「おおきな森」(1)

「群像」2018年1月号掲載。ボルヘスだのマルケスだののパチモンが出てきたと思ったら、安吾と小林秀雄だよ。高橋源一郎の『ジョン・レノン対火星人』や『日本文学盛衰史』を思い出した。 群像 2018年 01 月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2017/1…

鷲田清一『素手のふるまい』

ある女性写真家の、集落との関係づくりによって成り立つ写真作品の紹介の部分(プラスα)を読んだ。 資本主義という社会システムにおける芸術のあり方、あるいは社会への芸術の関わり方。アートという概念の拡大とボーダーレス化(価値のダウンサイジング、…

よみがえり

五時、目が覚めてしまう。子猫を新たに迎えてから、また自然と四時五時あたりに起きるようになってしまった。花子が元気だった頃に染みついたもののすばらく消えていた習慣が、葵の存在がフックになってよみがえったらしい。 日中は大掃除。午後は買い出しを…

人だらけの街

六時起床。家のなかでボヤを起こす夢を見たが、おそらく昨夜、数年ぶりにカセットコンロを使ったからだと思う。もちろん問題はなかった。 曇天。鉛色の冬の雲が空を覆う。だが気温はさほど厳しくない。 身支度と朝食を済ませ、仕事。葵は昨日ほどハイテンシ…

金井美恵子『カストロの尻』

「カストロの尻 --Miscellany」。節目をセツメ。魂を塊と間違えているのかと思ったら、ホントに塊だった。 カストロの尻 作者: 金井美恵子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2017/05/31 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (9件) を見る amzn.to

金井美恵子『カストロの尻』

「「孤独の讃歌」あるいは、カストロの尻」。金粉ショーダンサー、会社のカネ使い込みおっさん、そして漢字の読み間違え。渦中→うずちゅう、案の定→あんのてい、芽ねぎ→いもねぎ。そしてスタンダールの『カストロの尼』→「かすとろのしり」。 カストロの尻 …

及び腰

新猫・葵の鳴き声で夜中に何度か目が覚めたが、どうやら大人の男の人とはほとんど接していなかったらしく、ぼくの姿を見ると萎縮し隠れてしまうので、気になったからといって様子を見ても逆効果になるのを恐れ、こちらまで萎縮し及び腰になってしまう。子猫…

大澤真幸「〈世界史〉の哲学」近代篇14 銀行というなぞ

「群像」2018年1月号掲載。今月から表紙のデザインテイストが変わった。抽象的な写真作品。去年の2Dのフラットデザイン的グラフィックもよかったが、こちらはもっと好きだ。 まだ半分も読めていないのだが…資本主義にとって不可欠な制度である「銀行」の存在…

二杯の紅茶と李香蘭

五時四十五分起床。今日はどういうわけか、身支度やら仕事の準備やら、なにかととっちらかる。朝のうちにすべきことのほとんどが、少しずつ何かが遅れ、そこに何も今、というような、余計なことが紛れ込んでくる。 仕事。某案件の企画、そして別の案件の企画…

大澤真幸「〈世界史〉の哲学」近代篇13 〈増殖する知〉のふしぎ

「群像」2017年12月号掲載。 近代科学の根本的な特徴は「知の蓄積性」にあるが、そこには、人間はどんなに科学的に知を積み上げていってもそれらはすべて仮説に過ぎず、この世界の真実すべてを把握し理解することはできない、だから知は終わることなく求め続…