わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

Yohji Yamamoto 2006 Spring/Summer http://www.yohjiyamamoto.co.jp

 パイピング的な加工がされ、パッチワークのように付けられた大きな野球ボール型のポケット、野球のユニフォームを彷彿とさせる大胆なストライプの綿ジャケットやニッカポッカ、ショートパンツ。テーマは「ベースボール」である。現代的、日本的な野球ではなく、古きよき50年代アメリカのベースボールの世界らしい。ぼくはベースボールにもアメリカという国にも思い入れはないので今シーズンのテーマにはさほど共感を覚えなかったが、まあヨウジのファンではあるので店舗を覗いてみた。シブヤ西武。担当Lさんオススメのギャバは身ごろや袖に意味なしファスナーが大胆にあしらわれたもので、ちょっとパンク的。今シーズンのテーマ「ベースボール」からは少し外れているのだろうか。それとも、ジャージやバッグのイメージなのか。聞けば、ベースボールといえども選手だけでゲームが成り立つわけではないので、カメラマンやファンなど、あらゆるモノを取り込んだらしい。いいかな、と思ったが今年はもっとシンプルなものがほしかったのでパス。レーヨンギャバジンのボタンの使い方がユニークな、でも全体的にはシンプルなジャケットが気に入る。別売りのカメラマンをイメージしたマルチポケットのベストを上から着ることができるらしい。が、ベストはゴテゴテしているのでおもしろかったがパス。このジャケットを買うことに。パンツについても聞いてみると、ユニフォーム風のニッカポッカ的なものばかりだという。同じ素材でもちょっと織り違うものならスタンダードなイージーパンツ(紐パン)があるという。そちらをあわせてみた。無問題。この組み合わせで購入した。満足。カミサンは、もうすこし様子を見てからかうつもりらしい。
 ヨウジのつくる服は、袈裟に似ているなあ、とふと思った。キンキラキンではないが、ダブダブした感覚はよく似ている。大胆で遊びも多いというのにどこかストイックなのは、やはり日本人がもつ侘び寂びの感覚や修験者の修業着のような感覚、自然と溶け込みたいという意識、そんなものが漠と働いているからかもしれない。