わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・哲学・思想の読書日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

小島信夫『うるわしき日々』

 自分が二年間も入院していることを忘れてしまう息子。ところが老作家である主人公は、戦中の、息子を身ごもらせたときのことも、鮮明とは言いがたいが、覚えている。記憶を軸にすると、たちまち時間という概念が混乱してくる。時間を軸にすると、登場人物がいかに混乱した状況にあるかが浮かび上がってくる。