わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

春風亭小朝独演会(三鷹公会堂)

 小朝といえば、「THE MANZAI」ブームの頃にちょっと漫談(というか、スタンダップコメディというか)でしゃべっていたのをうすらぼんやりと覚えているのと、あとはテレビの演芸番組でちょっと新作系を聞いたことがある程度。その程度の認識で独演会に行ってしまうのは暴挙かもしれぬが、まあ、行って正解かな。認識が変わった。このひとは、とんでもないギャグマスターだ。
 どうでもいい話だが、本人の口から泰葉との離婚話が出ることはなかった。が、元義弟であるいっ平が枕で話し、爆笑を取っていた。

  • 転失気 瀧川鯉斗…元暴走族ヘッドの前座さん。肝心な部分でとちっていたなあ。サゲでかんじゃいかんよ。知ったかぶりしたらとんでもない目にあう、という古典落語。ちなみに、転失気とは屁のこと。
  • 宗論 小朝…浄土真宗の大旦那とキリスト教にかぶれた馬鹿息子が壮絶なかけあいをする古典落語。小朝のギャグセンスが炸裂し、躍動感ある噺になっている。大爆笑。

仲入り

  • 荒茶 林家いっ平…バラエティ番組でのキャラから察するに、ちょっとトロクサい落語をするのかと思いきや、なかなかの実力派。話芸に、外見とはまったく違うキレがある。枕での笑いの取り方は父親譲り。こんなに笑えるとは思わなかった。噺のほうは、関ヶ原の合戦を間近に控えた頃、家康の家臣・本多正信が催した茶会に参加した豊臣方の加藤清正福島正則池田輝政・浅野幸長・黒田長政加藤嘉明細川忠興の7名が頓珍漢なふるまいをしまくる古典落語。舌を噛みそうになる諸大名の名前をすらすらと話していくところは実に小気味よかった。
  • 越路吹雪 小朝…美空ひばりとならぶ昭和の歌謡界の女王、というかシャンソンの女王? である越路吹雪の半生記。ときに感動させ、ときに(主には下ネタと綾小路きみまろ風中高年つるしあげギャグ)笑わせてくれる。とことん笑える噺を期待していたので、ちょっと物足りなかったかな。