表題作読了。エドワードは母との電話を通じて、義妹アニータの知人二人が9.11でペンタゴンに突っ込んだ航空機に乗っていたことを知る。この事実だけで、今まで当事者でありながらも巻き込まれ方が遠かった故にどこか他人事のようであり、一方的かつ画一的なテロへの怒りを抱き爆発させている市民にも、あっけなくごく普通の生活に戻りはじめた市民にも苛立ちを感じていたエドワードの心の中に、ある種の妙な感情、諦念に近いがそれでいてどこかで人との結びつきを捨てきれない、妙な感情が静かにわき起こっているようにぼくには読めた。
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