ラムジー夫妻の様子から転じて、海辺に遊びにいった学生たちの様子が描かれている。恋の告白だの、ブローチなくしただの。そして彼らの帰宅後のディナー。昨日紹介した部分から一変して、ラムジー夫人の、夫への冷め切った態度が描かれている。なんでこの人を好きになったんだか忘れちゃったよ、みたいな。起こっていることは地味でありきたりなのに、その背後に隠れた心理が呆れるくらい移り気で、それが多元的に描写されているから、作品全体がどんどん混沌としていく。不思議だなあ。
それにしても、速く読めない……。ホント、読みにくい。
灯台へ/サルガッソーの広い海 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 2-1)
- 作者: ヴァージニア・ウルフ,ジーン・リース,鴻巣友季子,小沢瑞穂
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- 作者: ヴァージニアウルフ,Virginia Woolf,御輿哲也
- 出版社/メーカー: 岩波書店
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