わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

サド雨

 二時四十五分、悲鳴を上げた。左の二の腕に刺されたような激痛が走ったからだ。だが、それは刺されたことによる痛みではなかった。噛まれたので痛んだ。やったのは花子だ。どうやら腹が減ったらしい。痛いじゃないか、と文句を言ったら、しょげかえってどこかに隠れてしまった。なんだか申し訳ない気分になり、いつもより少々時間が早いが、猫缶を開けて朝ゴハンを与えた。
 五時五十五分起床。雨。夏らしくない、静かな雨が、熱がこもりがちだった空気をゆっくりと冷却してくれる。こんな雨もたまにはいい、と思っていたら、時間が経つにつれてどんどん雨足は強くなり、ムチで連続して叩かれているような、サディスティックな音に変わっていった。静かな雨は夏らしくないが、だからといってこの雨が夏らしいとも言えない。
 仕事。得意先から自分の専門外の業務を求められることが増えてきた。ぼくはコピーライターだというのに、デザイナーから「思いつかないから」という単純な理由でビジュアルアイデアを求められたり、最終的にはパンフレットや販促DVDにつながるからという理由で商品開発を依頼されたり。信頼されている証拠と考えればありがたい限りだが、どうなんだろう。