わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

『古井由吉自撰作品1』より「行隠れ」

「群像」「新潮」の最新号を読んでいたのでしばらく中断していたが、再開。
 下の姉の結婚式後、泰夫は姉を探しにでかけたい気持ちを抑えつつ、友人との約束だった旅行に出かける。上の空になりながら姉と家族について回想を重ねるのだが、記憶と電車内の様子との入り混じり具合がおもしろい。軸は回想にあるのだが、時折ふわっと車内に戻る。その感覚が面白い。

古井由吉の作品はこちら。