わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

中上健次『異族』

 下部組織の暴走族が石垣島民に丸太を投げつけられて死亡したため、自身が党首を務める右翼団体のメンバーを石垣に集めるタツヤ。青アザの朋輩たちは暴動を止めようとするが…。
 不安定なアイデンティティは、政治闘争の火種でもある。そして、タツヤが捨て、同時に消滅してしまった「路地」という差別の地は、実はどこにでも存在する。しかし表面的な見え方、感じ取られ方が違う。その違いが、火種になる。本当は深い部分で共感しあえる関係だというのに、火種になる…。

異族―中上健次選集〈2〉 (小学館文庫)

異族―中上健次選集〈2〉 (小学館文庫)

異族

異族

中上健次の作品はこちら。『千年の愉楽』が映画化されるよ。
中上健次 (別冊太陽)

中上健次 (別冊太陽)