わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

マリー=ヘレン・ベルティーノ/岸本佐知子訳「ノース・オブ」

「群像」2015年3月号掲載。舞台はフィラデルフィア。出兵することになったヤンチャな暴れん坊の兄を喜ばせようと、ちょっとだけできのいい、でもいつも心に孤独を抱えている妹が、感謝祭に実家に連れてきたのは、なんと兄の大好きなボブ・ディランだった……しかし。
 まったく知らない作家なのだけれど、岸本佐知子ご推薦ということで読んでみたら、やっぱりおもしろかった。むちゃくちゃな舞台設定が、思いのねじれや空転が持つ重さを微かに軽くし、その軽さが逆に作品の重みになって読み手の心に訴えかけてくる。

 

群像 2015年 03 月号 [雑誌]

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変愛小説集 (講談社文庫)

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変愛小説集 日本作家編

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変愛小説集2

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