2015-05-20 金井美恵子『砂の粒/孤独な場所で 金井美恵子自選短篇集』 読書日記 日本文学 小説 「境界線」。夢と現実の境界線。「ぼく」と「わたし」の境界線。現在と過去の境界線。海と岸辺の境界線。生と死の境界線。さまざまな境界線がめまぐるしく登場し、過剰に多弁で難解な文体とともに、読者は境界線のあちらとこちらをただひたすらに漂わせられる。読者の強制的漂流。そんな作品。