わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

古井由吉『雨の裾』読了

 静かに、老いを受け入れながら今を生き、記憶をたどり、過去を見つめ返す。その視線は近く繊細なようで、果てしなく遠い。遠視の感覚で過去をたどっていく。三十、四十のハナタレには、持ちえない感覚。それを擬似体験できるということ。これもまた小説という文学形式の魅力の一つ。
 
雨の裾

雨の裾

 

  

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