わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

保坂和志『朝露通信』

 
 祭りの子ども神輿に飛び入り参加したエピソードが語られているのだが、このシーンで主人公/幼い頃の語り手が履いていたゴム草履の描写が、しょうもないくらい小さいことなのだが実は生涯にわたるトラウマになりかねないくらい深いことで、本当にしょうもないのだが、ひどく共感してしまった。ゴム草履で神輿を担いだら、前後の人に足を踏まれたりしてえらいこっちゃになる。ぬげるし、鼻緒はとれるし。大人になったぼくがサンダル、とくにビーチサンダルがどうしても好きになれないのは、これとほぼそっくりの経験を何度もしているからだ。お神輿の場ではないけどね。
 
朝露通信

朝露通信

 

 

 

未明の闘争

未明の闘争

 
保坂和志の作品はこちら。