わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

保坂和志『朝露通信』読了

 もちろん最後に大団円があるわけではなく、オチがあるわけでもなく。どこから読んで、どこでやめても、おそらくはおなじ読後感。でも、全部読みたくなる。語り手であるタカシの幼少時代を、追体験したくなる。彼が出会った人たちに出会い、彼が感じた季節を、ともに感じていたい。そんな作品。ラストは猫たちの死という悲劇的な出来事がひたすらつづく『未明の闘争』よりは気軽に読めるかな。

 

 
朝露通信

朝露通信

 

 

 

未明の闘争

未明の闘争

 
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