ひとまず前書きみたいな序章みたいなところしか読んでないんだけどね。
こういう本は三木清とかヤスパースとか木田元とかの大御所哲学者が書く物なのだろうけれど(木田元が書いたのは『反哲学入門』だけどね)、実際にはそうでもないようで(ぼくは尊敬しているけれど一般的には大御所とは呼びにくい竹田青嗣なんかも書いてる)、本書を書いた戸田山和久もその一人かもしれない。というか、この本を買うまでこの著者のことを知らなかった。
哲学や現代思想の入門書というのはわかりやすくて好きなのだが、本書は今までぼくが読んできたものとはまったく異なる性格のものだ。唯物論を軸に、科学的な観点を交えながら、「意味」とは何か、「自由」とは何か、といったことを、ものすごーくカジュアルな(でも時折キリリとした)文体で論考している。各章のタイトルだけを抜き書きしてみると、こんなふうになっている。
- 意味
- 機能
- 情報
- 表象
- 目的
- 自由
- 道徳
個人的には、「機能」というのがものっすごく気になっている。哲学ではなかなか取り上げられないテーマだから。