わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

いらつく雨

 五時四十分起床。降ったりやんだりが繰り返される中、午前中は銀行回り、午後は打ち合わせ、とせわしなく、腰を落ち着ける時間もろくに取れぬまま飛び回っていたが、出かけるたびに雨に降られ、戻ったり、電車に乗ったりするや否や、雨は止んでしまう。その雨をかすかに浴びるたびに、小さな水滴のついた服にいらつき、雨滴を受けためがねのレンズにもいらつくのだが、一方で天気は不可抗力、もし神という存在があるなら神のみぞ知る不確定であいまいな未来を科学的に知ろうとするその行為である、とわかっているがゆえなのか、そのイラツキは、たちまち消える。雨よりもむしろ、久々に乗った帰宅ラッシュ時間の総武線の混みっぷりにイライラした。

 

 保坂和志「鉄の胡蝶は(以下略)」(「群像」2018年7月号発行)。混沌とした作品の魅力について。

 

 

群像 2019年 07 月号 [雑誌]

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