わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2006-04-28から1日間の記事一覧

富岡多恵子『動物の葬禮|はつむかし』

「野施行」読了。八十年代に書かれた作品らしいのだが、突然作品世界が軽くなる。文体やテーマが、ではない。時代背景が、だ。だからこの作者に固有な、時代を敏感に感じ取り、それを反映させるかたちで家族が蠢き出すような感覚は、この作品にはない。それ…

凡庸な四月の平日と唐突の脱退劇

紗季ちゃんの夢は見なかった。六時五十分起床。 午前中は某団体パンフのアイデア出し、午後からは打ち合わせを立て続けに二本。移動すると汗をかく。空は霞んでいるが、ときおり強い陽射しが顔を見せ、春の曖昧な光に慣れてしまった軟弱な瞳に飛び込んでくる…