わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2006-07-02から1日間の記事一覧

堀江敏幸『河岸忘日抄』

数ヵ月ぶりに、しかも予防注射のついでに大家を見舞う主人公。そこでたまたま顔を合わせた大家の顧問弁護士と、これまでの記憶を掘り起こしながら会話するなかで彼は記憶というものについて思いをめぐらせる。大家はかつて彼にこう言った。 すでに起きてしま…

苦行と料理

八時三十分起床。暑い、おきるの面倒、とまどろみながら考えるうちにまた眠りに落ちる。心地よい眠りではない。むしろある種の苦行のような、何らかのつらさを己に強いるような眠りだ。しかし起きたところで達成感はない。起きるしかない、という観念の気持…