わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧

小島信夫『月光|暮坂』

表題のひとつ「月光」を読みはじめる。語り手(作者?)がかつて書いた、新興宗教を題材にした作品の取材時の思い出から、話は戦時中の沖縄決戦のエピソード、そしてまたかつて語り手が書いた、不貞(なのかなあ)を題材とした作品の内容へ。思考はとりとめ…

看病か?

花子、吐いたあとで横になっていたら、添い寝してくれた。看病してくれたらしい。ありがとう、花子。おかげで早く恢復できそうだよ。

別のウィルス

六時四十五分起床。雨。雨足は夜中よりは弱まっているようだ。耳を澄ませても聴こえてこない。 八時から仕事。Bill Evans、Keith Jarrett、MJQなどを聴きながら某不動産会社のコピー。Djangoアーティスト: Modern Jazz Quartet出版社/メーカー: Ojc発売日: 1…

小島信夫『月光|暮坂』

「返信」読了。主人公(=作者か? 私小説っぽさは薄いが、プライベートな内容ではある)が、かつて家族ぐるみで交流があり、その長女には恋心も抱いていたK家の長男が、H学院大学の法学部長に就任したとたんにスキャンダルで失脚、そのため長女の娘が作者に…

ヘミングウェイ短編集(一)

正直に書きます。はじめてヘミングウェイを読みました。これまで、アメリカ文学はバカにしていました。でも、目からウロコです。この作品集の巻頭に収められた「インディアン部落」という超短編は、原住民と白人、生と死、親と子、などの様々な対比を通じて…

痛そう

花子の右のこめかみの傷、すぐに掻きむしってしまうのでどんどん拡がっている。以前エリザベスカラーを付けたことがあるが、激しく抵抗し、自分ではずしてしまったからつけるのを躊躇している。 痛々しいので、写真はナシです。

世田谷美術館 所蔵品展(?) 高峰秀子

高峰さんが、梅原龍三郎をはじめ何人かの画家が描いてくれた彼女をモデルにした作品を、すべてここに寄付されたそうだ。これは絶対に観ておくべき。梅原龍三郎の高峰作品は、正直言って最も高く評価されている薔薇の花の作品の数倍上を行く。全盛期の女優の…

世田谷美術館 所蔵品展「イギリス的なるもの」

ルソーの併設展。デヴィッド・ホックニーなんかが展示されていた。気持ち悪かったなあ。

世田谷美術館 ルソーの見た夢、ルソーに見る夢

アンリ・ルソーの作品と、ルソーに影響を受けたりインスパイヤされた国内外の作家数十名の作品を集めた企画展なのだが、正直言って期待外れ。これから行こうと考えているひとは、自分はなんのためにそこに行きたいのか考えてから行ったほうがいい。 ルソーの…

期待外れと断念と

八時起床。曇り。身支度を済ませ、九時からNHK教育の「新日曜美術館」を観る。ルソーの特集。ヤバイ。今日は世田谷美術館のルソー展に行く予定。この番組を観たひとがどっさり来てしまう。 掃除を済ませ、気合いを入れるという意味で(疲れてたのかな? 実は…

鼻くそボロン

花子は日記の朝の描写の部分に書いた通り。今は寝ている。 麦次郎、黒光りする鼻の、穴のあたりに、一部光らない部分があるのに気づいた。ひょっとして、と思い、麦を膝に乗せてから両膝で挟み込んで身体を固定し、左手で首を掴んで右手で左側の鼻の穴をカキ…

『武満徹 没後10年、鳴り響くイメージ』

デヴィッド・シルヴィアンとの対談。三十歳近く歳が離れたこのふたりが友人であることがすでに驚きなのだけれど、対等の立場から芸術論を交わし、それが討論とならずに調和し、さらにはお互いの体験や考えを述べることで自身の芸術論を深めあう、というなん…

小島信夫『月光|暮坂』

「返信」を読みはじめる。内田魯庵の小品「漱石の万年筆」を紹介するところからはじまる。魯庵は、漱石は自分には気難しい一面は見せず、その頃は誰にも親しげだった、という話を書いている、と紹介するのだけれど、いきなりそのあとに それから、万年筆のこ…

小野正嗣『森のはずれで』

「古い皮の袋」を読み終えたところで、残りを読むのをやめた。いや、正確には次の章(タイトル忘れた)を読みはじめてすぐのところで。この世によく似てはいるものの寓意に満ちた異世界に主人公と家族は生きていて、その異世界をさらに不思議かつより強い寓…

健康診断、トントン

花子が枕元にいる。眠ってはいないようだ。蒲団の中からそっと手を伸ばし、腹のあたりを撫でてやるとすぐにゴロゴロと声が聞こえてくる。手を止め、上半身だけを起こして時計を見る。七時三十分。今日は完全オフの日だから、もう少し寝てもよい。では、寝よ…

小野正嗣『森のはずれで』

「古い皮の袋」。大家である農家の主に主人公が大鎌を借りに行く。う、いかん。読んでるととてーも眠くなる。

金井美恵子『快適生活研究』

通販カタログみたいなタイトル(笑)。『小春日和』『タマや』『彼女(たち)について私の知っている二、三の事柄』などの流れを汲む連作短編らしい。『小春日和』は未読だったりする。快適生活研究作者: 金井美恵子出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2006…

古井由吉『山躁賦』

とにかく闊達に自在に、かつ無責任に、書いたものだ。こんなに伸びやかにかけるという幸運に、最晩年までもう一度、恵まれるだろうか、と今では自分でうらやんでいる。軽快に筆が運んだはずだよ、だって半分以上は本人の筆というよりも、古人が著者の愚鈍さ…

小島信夫『月光|暮坂』

「暮坂」は、『抱擁家族』の流れを汲むメタ・ファィクション的作品で、時系列的には『うるわしき日々』と最新作『残光』のあいだにくるみたい。月光・暮坂 小島信夫後期作品集 (講談社文芸文庫)作者: 小島信夫出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/10/11メデ…

我、デスクヲ占領セリ

朝から晩まで、こんな状態が十数回はある。その度に筆を置いたりキーボードを叩く手を止めなければならない。花子よ、オマエのゴハン代は、オレがこうして紙やパソコンに向かっているから稼げるんだぞ。 麦はカミサンの画材をガジガジやっていた。これは写真…

ここはコスプレ風俗か。

六時三十分起床。近ごろ、身体は寝ているが意識だけは冴え、脳みそがフル稼働し部屋のあちこちに気を向けているような感覚に襲われることがよくある。おそらくはまどろむ意識の中で夢を見ているのだろうが、それにしては冴えた意識の感覚が妙に現実的だから…

小野正嗣『森のはずれで』

妻が長男を身ごもっているときに大家である農家の庭先で目撃した、メンドリの仲間イジメ殺し。その一部始終を、胎児だった息子は覚えていた、という話。寓話として受け取るべきなのだろうけれど、ドウブツによる暴力のイメージ、妊娠中の妻、その妻の横で「…

花子のウンコ、ぷちぷちのウンコ

帰宅早々、花子がウンコした。片づけたとたんに今度はオシッコをした。また片づけた。 ぷちぷちは、カゴの底に敷いたコピー用紙の上に落ちた自分のウンコが乾燥したころを見計らって、紙から剥がして遊んでいる。片づけているのではなくて、遊んでいる。

遠く。

七時起床。遠く晴れている空だ、と感じる。おかしな表現だが、そう感じるのだから仕方ない。遠くで晴れているのではない。遠くまで晴れているのではない。秋空の晴れた空が自分の頭上に拡がっているのに、自己中心的な捉え方をすれば秋空は自分の頭上から四…

小野正嗣『森のはずれで』

「片乳」読了。息子が連れてきた老婆はいつの間にか姿を消し、そして息子の記憶からも消えてしまう。老婆は、主人公の家で紅茶を飲みながら自分が戦時中に無理矢理休戦中の夫とまじわり子を身ごもったと告白した。その老婆が、消える。これは、「生」をつく…

花子、夕方は遊べ遊べとせがんだりゲロしたりと忙しかったが、今は落ち着いている。右目の横にできた湿疹を掻きむしってしまい、それがもう10日以上経つのにまだ治らない。カサブタができると、はがしてしまうからだ。 麦は昼間に大騒ぎしたが、夜は洗って干…

アタマがラクだよ

六時三十分。目は覚めた。身体は動かん。筋肉が、骨が、覚めてない。目だけで花子の姿を探す。だがその目も覚めていない。何度かうつらうつらしながら、10分かけてようやくまどろみの中から抜け出した。おそらくは風邪薬の作用。なるべく添加物を摂取しない…

小野正嗣『森のはずれで』

「片乳」を読みはじめる。浮遊感が漂う、曖昧な設定。森は胎内/子宮の象徴なのかな。だとすれば、そこで主人公の息子が老婆と出会う、というのは何のメタファーだ?森のはずれで作者: 小野正嗣出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/06メディア: 単行本 ク…

アタマがつらいよ

結局、昨夜は頭痛がひどく本など読める状況ではなかった。よくもまあ、あんなに長い日記文が書けたものだとわれながら感心しながらも、やはり読むことと書くことでは、使う集中力にどこか違いでもあるのか、などとも考えてしまう。書くときは、湧き出す何か…

黒を極める

六時四十五分起床。花子の世話、身支度、ぷちぷち体重測定。34g。相変わらずハイテンション。麦次郎はまだ寝ている。天気がよいので蒲団を干す。 昨日の腹痛は、どうやら胃腸においてはナカッタコトになっているようだ。まるでへいちゃら。だが念のため、食…