わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧

怒りの戦士

七時起床。空も街も春だが、身の回りの空気だけが冬をわずかにひきずっている。ちょっと寒いかな。三月下旬にしては厚着で仕事。 早めに仕事が片づいたので、夜はのんびり過ごす。話題の「サントリージョッキ生」を買って飲んでみる。甘い。 「西遊記」最終…

古井由吉『辻』

「風」読了。死別、という名の辻。 「役」。疫病と労役。エキが辻で交わり、分岐する。

春牙

春が牙を剥く。などと書くと妙な異和感があるが、春とは二重人格のような季節である。暖かくなったと思えば急に手のひらを返したように寒くなる。霞む雲が緩やかに流れる空のもと陽の光だけが静かに差して風ひとつないと思えば、次の日は妙に攻撃的な陽射し…

古井由吉『辻』

「風」。脳出血で倒れたパートナーを一ヶ月間看病しつづけた内縁の妻。彼女の過去が、じつは辻で父子の愛憎を演じた前作の少年とひそかにつながる。辻の先に、別の辻があったというわけか。

吉祥寺・リブロブックス

劇団ひとり『陰日向に咲く』。普通に直木賞を狙えるクオリティ、と聞いて。冒頭を読んでみたが、ホントにそんな感じかも、と思った。陰日向に咲く作者: 劇団ひとり出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2006/01メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 234回この商品…

墓参り

八時起床。今日も仕事。午前中は代々木のO社で打ち合わせだ。Oさん、午後から結婚式と披露宴の予定なのだが、そのあとに急に葬式(お通夜、ですな)ができたそうである。珍しい。 午後は仕事をする気になれず、うりゃうりゃたちが眠っている公園へ墓参りに行…

古井由吉『辻』

連作短編。地理としての「辻」と、登場人物たちの人生の、あるいは感情の「辻」とが交錯しあう。そんなイメージが次々と展開される…らしい。 「辻」読了。男子高校生が、父親から交際する彼女がふさわしくないといわれのない非難を浴び、その結果父子関係が…

うりゃうりゃのこと

独身時代から飼っていたセキセイインコ、うりゃうりゃ(♂)の命日である。痛風に苦しみ、最後は痛みのために食べることもできなくなり、ぼくの手のひらの上で静かに息を引き取った。ドウブツではあるが、身近な、大切な存在の命が絶える瞬間を見届けたのはは…

古井由吉『辻』

連作短編。地理としての「辻」と、登場人物たちの人生の、あるいは感情の「辻」とが交錯しあう。そんなイメージが次々と展開される…らしい。 「風」読了。男子高校生が、父親から交際する彼女がふさわしくないといわれのない非難を浴び、その結果父子関係が…

うりゃうりゃのこと

独身時代から飼っていたセキセイインコ、うりゃうりゃ(♂)の命日である。痛風に苦しみ、最後は痛みのために食べることもできなくなり、ぼくの手のひらの上で静かに息を引き取った。ドウブツではあるが、身近な、大切な存在の命が絶える瞬間を見届けたのはは…

意外なところに隠れている

七時起床。晴れ。 仕事は追うものであって、背負うものではない。ところが最近の自分はどうだ。背負ってばかり、いや追われてばかりではないか。今日はテンパりすぎたか、アポの時間を間違えてしまった。追いつめられた自分が情けない。 善福寺川でヌラリと…

町田康『告白』読了

偶然見つけた洞窟で思索にふけり、言葉との不一致性に苦しみながらも弥五郎に思うことすべてを告げようとする熊太郎。しかし、完全にそれを伝えることはできない。できない、ということが、迷いにつながる。迷い、ということが、殺人につながる。逃げつづけ…

町田康『告白』

逃げる熊太郎弥五郎。追う官憲。

矢沢愛『NANA』15巻

劇的な進展はなかったなあ。しかし、この後が愉しみだと思える内容ではあった。 Nana (15) (りぼんマスコットコミックス―クッキー (1676))作者: 矢沢あい出版社/メーカー: 集英社発売日: 2006/03/15メディア: コミック クリック: 19回この商品を含むブログ (…

のこおちょんどよ

六時五十分起床。晴れ。朝の、カラダのエンジンのかかりかたが遅くなってきた。高校生の頃は布団から上がった瞬間からパキパキと動けたのに、いまではカラダを起こしてから数分、何も考えずにただ指先や足先、頭のてっぺんまで血が巡っていくのを待っている…

田中小実昌『アメン父』

物語がない、いや構造すらない作品だから、なかなか要約しにくいなあ。だが、ニンゲンとはそんな存在なのではないか。あるのは非連続な断片だけだ。それをひとつの視点で読み取ろうとすれば、そこに構造が生まれ、物語が生まれる。ぼくたちは構造のなかで生…

町田康『告白』

熊次郎を殺した熊太郎。その家族もつぎつぎと手にかける。殺されるものはみな恐怖に口が聞けない。ただひとり、熊太郎だけが冷静に自分の状況を分析し、そしてあたかも他人の口を借りているかのような口調でひとりつぶやく。引用。 「思弁と言語と世界が虚無…

春陽いろいろ

六時三十分起床。急に寒くなると散々天気予報に脅された。なるほど確かに窓の結露は昨日より多い。明け方の冷え込みは激しかったのだろう。しかし、キンと冷えた空気は部屋の中まで伝わってこない。陽射しは柔らかで、それでいて冬の朝の弱々しさが消え、強…

田中小実昌『アメン父』

神父だった父の写真を見て、コミさんはあれこれ推測(という言葉は似合わない気がするが)を広げていく。時にそれは信仰とは何なのかについてまで話が及ぶ。コミさんは、信仰とはからっぽになることだと断言する。引用。ちなみに「伊藤八郎」とは、コミさん…

町田康『告白』

熊太郎弥五郎、熊次郎をぶっ殺す。河内十人切りのはじまりだ。

自然治癒力

六時三十分起床。断食は今日の午前中イッパイまでつづく。効果はどうか。目覚めは悪い。いつまでたっても身体を起こすことができない。布団に貼り付いている、という感じではない。身体が棒のようになったという感じでもない。ただただ、力が入らない。気が…

とことん、のんびり。

七時三十分起床。曇り。 今日はカミサンとプチ断食をすると決めていた。朝から水分以外のものは口にしていない。あ、ガムは噛んだか。体脂肪率5%、別にダイエットなどする必要はないのになぜ断食か。ここのところ体調が悪かったので、すこし内臓、消化器官を…

町田康『告白』

殺しの準備。その動機がパンク。くそったれめ。読みながら、思わずそう叫びたくなる。

町田康『告白』

熊太郎、半殺しにされる。そこで垣間見た、自分の都合だけを考え行動する大人の世界。熊太郎はむかつく。そして殺意をつのらせてゆく。

森とロック

九時起床。いや、八時には目が覚めていたが、しばらく花子と布団の上で戯れていた。ゴロゴロゴロと喉を鳴らしながら潜り込んできたり、胸の上に乗ったり。ここ数年、人にやたらと甘えるようになった。以前は孤高の猫という感じだったのだが。すこしずつ人付…

梅には曇天がよく似合う

腰に負担をかけないこと。できるかぎり柔らかくほぐすこと。これらをここ数日心がけ、実践に実践を重ねたつもりだ。坐骨神経痛はずいぶん治まったが、まだ右尻や右腿の異和感は消えておらず、背中の痛みは悪化するばかり、頭痛はときおりひどい波となって後…

町田康『告白』

熊太郎、ふぬける。

頭痛のタネとヨーグルトのタネ

六時三十分起床。坐骨神経痛、一進一退である。 午前中は霞ヶ関の某ITベンダーで打ち合わせ。三十分で済ませ帰社/帰宅。午後は某有料情報サイト(アダルトじゃないよ)のコピー、某健食メーカーの企画など。坐骨神経痛、そして頭痛との闘い。風邪は治ったよ…

町田康『告白』

寅吉による姦通事件。怒り狂った熊太郎は、近所を回っていた獅子舞の若者から獅子頭を奪い、それをかぶって寅吉に襲いかかる。ちょっと引用。 熊太郎の目は獅子頭の内側と世間を半々に見ていた。 獅子頭の内側で熊太郎は誰にも気づかれずに暗闇に蹲って笑っ…

ニンゲン木ネジと猫ドライバー

夜中に何度も目が覚めた。花子が騒いだからである。寝る前にガブガブと水を飲んだせいでやたらとトイレが近かったからでもある。坐骨神経痛がつらくて何度も痛みに眠りを妨げられたからでもある。六時三十分、熟睡できなかったことなどお構いなし、容赦なく…