わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

うそつきな会社

六時五十分起床。晴れた朝を渇望しているせいだろうか、神経はむしろ雨の気配に敏感となるようだ。西側の部屋で寝ているので朝日は差さない、だから窓を開けずに空模様を感じ取るにはよほど神経を研ぎ澄まさなければならない。だが晴れは感じにくい。いや、…

大西巨人『縮図・インコ道理教』

お察しの通り、オウム真理教と地下鉄サリン事件を題に取った小説。御大、たしか八十歳を超えていたと思うが、衰えぬ想像力とオリジナリティには敬意を表したい。これまで読んだことのある小説とは、まったく異なる。しかし、扱うテーマは普遍的であり、ひょ…

どうなっているんだ、日本の空よ。

六時四十分起床。今朝も雨。明日も雨らしい。どうなっているんだ、日本の空よ。 午前中は小石川で打ち合わせ二本。 午後からは某団体パンフレットの企画。延々と掲載する啓蒙用コミックのネームを考えつづける。 「とんねるずのみなさんのおかげでした」を観…

劇団ひとり『陰日向に咲く』

連作小説。ひとつめだけ読んだ。確かにおもしろいのだが、ひとつめだけで十分かな。短い作品に、語り手の物語と「モーゼ」の物語、ふたつのストーリーを織り交ぜて「大ボラ吹き」でまとめる、その作品構造はおもしろかったけど、うーん、これって落語的?

小川洋子『博士の愛した数式』読了

博士が愛した数式とは、「私」と博士を結ぶ数字の神秘、そして博士とルートをつなぐ数字の神秘である。作者は、数学という絶対的な真理を通じて運命を受け容れるということを描きたかったのだろうか。三人は、運命を自分なりの形で受け容れた。記憶のループ…

寝るなら窓を締めなさい

五月にしては妙に冷え込む朝だ、何日も空を覆いつづけている雨雲は思っていたよりも厚く、太陽の光を頑なに拒絶しつづけているということか、それとも時の流れが狂い季節がいささか早まったのか、五月冷えというのは聞かないが、梅雨冷えという言葉ならある…

小川洋子『博士の愛した数式』

「私」が博士が書き上げた懸賞問題の解答を速達に出しに行っている間に、博士の記憶がリセットされてしまうシーン。その次に、雷が落ちる中で「私」がキャンプに出かけた息子のルートを心配し、それを博士が心配無用だと慰めるシーン。このふたつがなぜ挿入…

泣く夢

泣く夢を見た。自分が涙を流している。こんなこと、いつ以来だろうかと夢の中の自分ではなく、夢を客観視している自分のほうが考え、記憶をたどっている。インコのきゅーが落鳥したときが最後だったはずだが、思い出せないでいる。それよりも、なぜ泣いてい…

ジャスミン日和

六時三十分に目が覚めた。もう少し横になっていてもいいだろう、と思っていたら花子が布団に潜り込んできた。寒いのか、甘えたいのか。しばらく腹のあたりを撫でてあげたらゴロゴロと喉をならしていたが、十分もすると飽きたのか、布団から抜け出してどこか…

小川洋子『博士の愛した数式』

博士との別れ。不幸の暗示。そして再会。作品全体を、運命論的な世界観が覆っている。絶対的な定理しかなく、例外はない数学の世界そのものが運命論的である。

笑点を観て思う二、三の事柄

七時起床。朝から仕事。やはり中途半端に午後からやろうなどと思うより、朝からいつもと変わらぬリズムで取り組んだ方が能率がよいようだ。 夕方、「笑点」の円楽卒業特番を観る。円楽のスゴサより、秘蔵映像で登場した三波伸介の豪快な司会のスゴサさに改め…

小川洋子『博士の愛した数式』

博士、ルート、そして「私」の数字の世界への探求が折り重なるような日常。数式や定理がひとつひもとけるたびに、三人の絆は深くなる。しかし、翌朝にはその確かな絆を博士は忘れてしまう。

休養日

八時起床。雨である。今日も雨。昨日も雨だった。一昨日も雨だったはずだ。 午後からは仕事をしようかと思ったが、午前中の掃除を熱心にやりすぎたせいか、少々疲れてしまい断念。昼寝、読書。 夕食は、西友で安く売っていた「黒部和牛」のもも肉をつかった…

小川洋子『博士の愛した数式』

今さらな感じだが、今月の「群像」に本作を取り扱った評論の力作があった。読んでみたら作品も読みたくなってしまった次第。カミサンは昔から小川洋子のファンらしい。この作家、ぼくはフェティッシュで人間の暗黒面を淡々と書くのが巧いと思っているんだけ…

頭は寝癖ができかけ、パジャマのズボンは片足だけひざまでめくれ上がっている状態で猫を追いかける

三時に花子に起こされ、五時まで延々と付き合わされた。三十六歳のおっさんが真夜中にパジャマ姿で猫とおいかけっこする姿を想像してみてほしい。 六時五十分、起床するものの眠った気がしない。数日つづいた雨は今日は降らないらしい。雨がないと、開きはじ…

新宿・コーヒーBERG

マイシティ地下1階。スタンドコーヒーの店だが、ソーセージやパテ、レバーペーストなどのドイツ系加工肉料理がうまい。本場ドイツ仕込みのようだ。

山本昌代『デンデラ野』

「春のたより」読了。繰り返されるディスコミュニケーション、そして暴力のイメージ。だが、暴力のイメージは山本昌代独特の文体にはそぐわないんだよなあ。だからラストシーンがしっくりこない。ひさびさに批判的な視点で読んでしまいました。

はじめてのパイロット

六時五十分起床。台風を思わせる激しさで、雨雲が西の空へと流れていく。時折雲の切れ目が見えるが、後ろから押し寄せる別の雲にたちまち押しつぶされる。 午前中は小石川で打ち合わせ。梅雨の終わりのころを思わせる蒸し暑さに辟易する。 帰りがけ、新宿の…

山本昌代『デンデラ野』

「春のたより」を読みはじめる。うーん、他の二作と比べると、ちょっと弱いかなあ。

悩ましい

六時五十分起床。今日も霧雨。 午前中は某IT企業で打ち合わせ。午後からは書斎に籠って某生保会社の企画など。パーカーのソネットを延々と使っていたが、細軸のペンを長時間使うと手が疲れる。セーラーの長刀研ぎは中字なので、アイデアを出すときにチマチマ…

万年筆、入院す

やってしまった。十時三十分ごろのことだ。アイデアを出すために万年筆「ザ・センチュリー マイカルタ」を握り、紙を睨みつけていたときだ。目がかすむのでメガネをはずそうとした。そこで、万年筆を握ったまなのがまずかった。からだの向きを変えたとたんに…

山本昌代『デンデラ野』

表題作読了。デンデラ野/姨捨山を気にするおばあちゃんよりも、おばあちゃんを疎ましく思ったり無視したり怒鳴り散らしたりイヤミを言ったりするほかの家族、すなわち鬱になりかけ成人病が気になる父親・利夫や、おばあちゃんをなにかと邪魔扱いする母親・…

赤と黒

六時五十分起床。雨のようだ。激しくはない。降る気配すら感じられない。雲は昨日より厚く幾重にも重なっているようだが、陽の光こそ感じられぬが陰鬱な重たさはない。 朝一番で某住宅メーカーの案件にメドをつけ、大慌てで銀行めぐり。幸い雨は止んでいる。…

西原理恵子『毎日かあさん(3)』

西原のコミックはほとんど持ってるなあ。6日の夜はNHKのニュース番組でコメンテーターとレポーターをしてました。野良ペンギンのレポート。ホントにいました。毎日かあさん3 背脂編作者: 西原理恵子出版社/メーカー: 毎日新聞社発売日: 2006/04/27メディア: …

中沢新一『アースダイバー』『芸術人類学』

後者のほうを立ち読みして、あまりのおもしろさに購入してしまった。前者は前から気になっていた作品。アースダイバー作者: 中沢新一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/06/01メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 10人 クリック: 183回この商品を含むブ…

山本昌代『デンデラ野』

表題作を読みはじめる。1986年の作。長男のもとで暮らしていた主人公の「おばあちゃん」八十三歳は、長男が死に、次男が死んだので現在は三男夫婦の住む3DKの団地で世話になっている。息子に無視され嫁に疎まれ孫には軽くあしらわれ、近所を散歩すれば別のお…

浄化の雨

風邪はいつもの倍の時間の睡眠と葛根湯で蹴散らした。今日は七時に起き、終日仕事をこなす。 生憎、というより幸いの雨だ。仕事はしておかなければ明日からが過密になり徹夜も覚悟せねばという状況だった。こんなときに晴れてしまったら己のスケジュール管理…