わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2007-09-11から1日間の記事一覧

松浦寿輝『川の光』

ドウブツ、しかもネズミを主人公にした冒険譚らしいのだが、だからといって児童文学的というわけでもないような。冒頭の数ページに描かれた夏の終わりの河原の様子、そこから遊び呆けていた二匹のネズミへと焦点が移動していく部分の文章のスゴさといったら…

大江健三郎「臈たしアナベル・リイ 総毛立ちつ身まかりつ」読了

回想から開かれる未来。しかし、その未来に向かおうとする自分たち自身はすっかり老いている。それでも足を踏みだしたい。そんな思いを、いわゆるセカンドライフだのアクティブシニアだの、そんなコトバとは違う次元で描いた小説……なんて表層的な読み方をし…

路地の風情

今日で、あの忌まわしい事件から六年が過ぎたことになる。崩壊した街は悲しみを引きずりつつも再生しはじめている。だが恐怖の木はまだなお根を残している。 六時三十分、目が覚めるが十分ほど呆けてしまった。寝不足というわけではない。おそらくは、先週が…