わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2008-04-01から1日間の記事一覧

田村隆一『腐敗性物質』

「四千の日と夜」から数編読んだ。 敗戦から復興し、日本が混乱から秩序へ向かう中、田村は詩人として何を考えていたのだろう。「遠い国」という作品では、自己も、社会も、そして自分が書いた(他人が書いたのも含む?)言葉、詩そのものも否定しているよう…

松浦寿輝『もののたはむれ』

「黄のはなの」「並木」。いずれも、どこに幻想性が? と訝りたくなるほどスタンダード。完成度は高いと思う。 「黄のはなの」では村木道彦という歌人の作品が引用されている。ひらがなの叙情性ってこんなんだっけ? と思わせる感覚が、短歌に疎いぼくにはと…

海猫沢めろん「オフェーリアの裏庭」

「群像」四月号の「新鋭13人短篇競作」より。だらけたニート的な文体で友人とのドライブについてをつづるだけの短篇かな、と思ったら、思いがけず物語はスピリチュアルな方面へ。江原某のような魂の浄化といった内容ではなく、チャクラがなんちゃらだのパワ…

三日分の発酵/情けない

花子のウンコがもう三日も出ていない。便秘がち、神経質、情緒不安定と三拍子そろっているので、一度ウンコが詰まると、猫トイレを眺めチョイチョイと砂を掻いては出て行ったり、フニャンフニャンと高い声で鳴き続けながら廊下を往復したり、風呂場に行って…