わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2008-04-27から1日間の記事一覧

古井由吉『古井由吉自選短篇集 木犀の日』

「陽気な夜まわり」。眠りの考察を枕に、大学時代の友人の幽霊体験(ドッペルゲンガー体験といったほうが正確か?)へ。80年代の作品だが、すでに文体は現在の古井に限りなく近く、おまけに内容も、あの世とこの世の境界線をうろつくような、ここ数年の古井…

高見順『死の淵より』

病床で記したとされる晩期詩集。死を予感した上で書かれたと思われるのだが、その鮮烈な言葉の力には圧倒される。死が呼び起こすエネルギー、というか。覚悟があるからこそ書ける境地というか。何篇か立ち読みして、ショックを受けっぱなし。その中でも、一…

野間宏『暗い絵/顔の中の赤い月』

いつかは読まなきゃ野間宏。というわけで。暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)作者: 野間宏出版社/メーカー: 講談社発売日: 1989/04メディア: 文庫 クリック: 16回この商品を含むブログ (16件) を見る

伊藤比呂美『テリトリー論』

敬愛する伊藤比呂美ねーさんの代表作。『テリトリー論』収録の作品は、現代詩文庫の『伊藤比呂美詩集』でしか読んだことがなかったので、思い切って買ってみた。初版版ではなく、アラーキーの写真とのコラボレーション版。プレミアがついていることが多いよ…

ウンクロニシティ/芸術審美眼

花子、八時ごろぼくがトイレでウンコしてたら、同時にウンコした。ウンコの共時性。ウンクロニシティ、と思った。 麦次郎、夕食後にカミサンと観ていた「新日曜美術館(のアートシーン:展覧会情報)」を夢中になって観ている。どうやら彫刻が好きらしく、与…

もどかしさと頭痛/狂ったように植物/古書店散策録

高校時代の後輩が夢に出てきた。いつ、どこで、どんな話の流れでなのかはさっぱり覚えていない。六時、目覚めてからしばらくは、頭の中がもどかしさでいっぱい。 朝のうちは少しだけ仕事。ここのところ根を詰めて作業してばかりだったせいか、今日は頭痛がひ…