2008-08-22から1日間の記事一覧
前半の翻弄エピソードとは無関係に、後半は国外に亡命したチベット民族の生き様が、ニューヨークという異国の地、そして国際派ルポライターの視点というふたつのフィルター越しに展開される。前半とのつながりが、正直言ってよくわからなかったのだが、それ…
他のサイバラ作品より私小説性が高いなあ、と思った。 一ページ一エピソードの半生記のようになっている。うーん、各エピソードはもっと掘り下げた状態で読んでみたかった、と痛感。ホント、もったいない。 後半はサイバラの「ありがとう」が連発。その姿勢…
ロンギヌスとは何かが徐々に明かされる。そして、冒頭のほうで無関係な脇役として出てきた蓑虫先生が再登場。どうやらキーマンであることが判明。モーダルな事象―桑潟幸一助教授のスタイリッシュな生活 (文春文庫)作者: 奥泉光出版社/メーカー: 文藝春秋発売…
五時四十五分起床。外はひんやりとした秋を思わせる風が緩やかに吹いている。小中学生のころの運動会の朝を思い出す。だが一度視線を空に向ければ、その表情はまだまだ夏のままだ。家々の屋根越しに立ち上る入道雲が、日中の暑さを予感させる。だがその予感…