わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

堀江敏幸『回送電車』

読書新聞?に連載されているらしいエッセイの単行本化。すでに三巻目まで出てるんじゃなかったかな。これはずっと前に古本で購入した。 購入したときは、どうして回送電車なのかと思っていたが、その理由は巻頭の序文的なエッセイにしっかり書かれていた。無…

伊藤比呂美『女の絶望』

第六章「長月-- ちうねんきき」。中年危機。夫婦崩壊や家庭崩壊の危機と言い換えてもいい。いわゆる不倫ですな。うーん、あまりピンと来なかったな、この章も。友だちから、不倫してあーだこーだと悩みやら何やら聞かされたことは多少はあるので、書かれてい…

四度寝あるいは朝ゴハン

昨夜は「タモリ倶楽部」が期待していたほどおもしろくなかったせいか0時半ごろにずしりと重たい睡魔に襲われたが「空耳アワー」ですこし醒め、「検索ちゃん」のころにはすっかりしゃっきりしていたのだが、番組が終わった途端にまた眠くなり、おそらく枕につ…

伊藤比呂美『女の絶望』

第五章「葉月-- へいけいのこころえ 暑い」。へいけいとは、閉経。更年期そのものですな。ただし、内容は閉経そのものではなく、閉経と同時期に加速する、加齢による容姿の衰え。「へいけいのこころえ」というよりは「ようかいのこころえ」ですな。妖怪。比…

小学校で使うような小さい机に

ブログのデザイン、戻しました。 積雪1メートルの中、ひーこらひーこら言いながら某ファッションブランドのファミリーセールに行ってみたところ、詐欺だった。そんな夢を観た。ディテールはよく覚えていない。 六時起床。霞む雲は明らかに横へ横へと伸びてい…

伊藤比呂美『女の絶望』

第四章「文月--みをこがす 蒸し暑い 梅雨明け前」。 高齢者の恋愛とセックスのお悩み相談。ごめんねねーさん、この章、全然ピンと来ないや。たぶん、ぼくがわかすぎるんだな。女の絶望作者: 伊藤比呂美出版社/メーカー: 光文社発売日: 2008/09/20メディア: …

慌ただしい一日

六時起床。早朝に某IT企業の案件の修正依頼のメールが来ていて、八時前から作業に大わらわ。 十三時、小石川へ。桜並木、葉色がかなりくすみ、水気も減っている。わびしさが道路に沿って並んでいるような。某社にて打ち合わせ、一時間少々。終了するや否や、…

近ごろのPalm TX(日本語入力編)

問題は日本語入力。ATOKが原因なのかどうかはよくわからんが、入力中にぱっすん、と強制リセットがかかることがあったので、しばらくPOBoxに変えていた。が、いつのまにやらユーザー辞書を読み込まない状態になり、変換がアホになっているというトラブルが頻…

伊藤比呂美『女の絶望』

第三章「水無月--子ゆえのやみ 長雨梅雨時」。 名作エッセイ『伊藤ふきげん製作所』につながるテーマ、すなわち育児問題。帯には「文学と実用書のハイブリッド本」とあったが、なるほど納得。全国のなんやかんやで悩む熟女たちよ。本作読んで、何かを掴んで…

不完全燃焼

五時五十分起床。マンションが外壁塗装の工事中で寝室の窓が養生のためにふさがれているので、窓を開けても空模様がさっぱりわからん。昨日はこの養生を塗装屋さんがブッ丁寧にやりすぎたせいで、ガスの室外機が密閉されてしまい不完全燃焼騒ぎが起きてしま…

伊藤比呂美『女の絶望』

第二章「皐月--おんなのぜつぼう 五月晴れ」 離婚問題。第一章は力が入りすぎていたのか、このあたりはさほど青臭くないのだが、それでも若いころの詩や『とげ抜き』よりは直球って感じ。 結婚に、夫に、セックスに、絶望する女たちの悩みを全身で受け止める…

老人並み

五時五十分起床。雨。眠いが、早朝からせっせと仕事。やらにゃ、間に合わん。十時までになんとか納品を済ませ、次の仕事。ある程度まで手をかけてから、わざとほかの仕事に移り、数時間後にまた戻る、というおかしな進め方をしてみた。特に意味はない。 十八…

伊藤比呂美『女の絶望』

更年期をテーマに落語調の文体で語っている。とぎすまされた言葉とリズムは明らかに「詩」なのだが、イメージに埋没せず(『とげ抜き』も若いころの作品も、現実のようであってもイメージの世界で展開されている感覚というか、一歩距離を置いた感覚というか…

TAKESHIS’

封切りのときは、劇場に行こうと思っていたのだが、スケジュールをうまく調整できず涙をのんだ記憶があるのだが、うーん、行かなくてよかったわ、これ。「DOLLS」ではストーリーはともかく映像の美しさと山本耀司の意匠デザインに感動し、おなじことをこの映…

渇きで目覚める

何度も目が覚めた。花子に起こされているばかりではない。渇きを感じ、そこで眠りが途切れる。夢の中での渇きなのか、現実の渇きか、それとも両方なのかが、判然としない。ひとまず起き上がり、キッチンへ向かい、冷水を一口、二口と飲んで、ふたたび眠る。…

町田康『宿屋めぐり』読了

自己正当化と依存に塗り固められた旅は目的自体が曖昧になり、したがってそこに終わりなど存在するはずもなく、だから多くの人たちは、本編の主人公である鋤名彦名のように、おなじ過ちやら違う過ちやらを繰り返しながら、人生を、彷徨うように生きつづける…

応えている

八時三十分起床。こうも眠いのは、おそらく処方してもらった風邪の治療薬のせいではないか。それとも気が緩んでいるだけか。仕事も一段落し、天気も回復し、この秋たてつづけに壊れた家電だの家具だのの入れ替えもほぼ終わり、となればここらでちょいと一休…

伊藤比呂美『女の絶望』

比呂美ねーさん、素敵な作品をありがとう。まだ読んでないけど。 更年期を、落語調の文体で語っている。帯には「文学と実用書のハイブリッド本」とあった。そうなの?女の絶望作者: 伊藤比呂美出版社/メーカー: 光文社発売日: 2008/09/20メディア: 単行本購…

町田康『宿屋めぐり』

主人公、オバハンになってしまう。「転校生」じゃんか。しかし、自分の視点と他者の視点、ふたつの視点で自分を見つめることができるのだから、内省シーンを描くにはもってこいの設定。宿屋めぐり作者: 町田康出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/08/07メデ…

行者ニンニクはネギの仲間

大雨。川は決壊し大洪水。学校のドアを開けると水がドッワーと噴き出し、観ずに紛れて学ラン姿の男子やセーラー服の女子も紛れてドッワーと出てきて、そんなの見たらそりゃ驚くわ、大慌てで逃げるが、水位はすでに胸くらいの高さまで上がっているから思うよ…

番外編・サヨコの誕生日

元ゼルダのサヨコちゃん、今日で44歳。おめでとござんす。最近は「サヨコオトナラ」でがんばっている。YouTubeでライブを観たが、巫女みたいだった。

町田康『宿屋めぐり』

いよいよ大権現へ太刀を奉納。宿屋めぐり作者: 町田康出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/08/07メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 58回この商品を含むブログ (121件) を見るくっすん大黒 (文春文庫)作者: 町田康出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2002/…

悲しいから

六時起床。猛烈に喉が痛い。口開いて寝ちまったか。深夜、灯りのない中で喉が痛むと、闇が赤く腫れた粘膜のように思えてくる。自分の喉が、その粘膜の中で一番赤く腫れている。そんな錯覚に襲われる。寝ぼけているというよりも、何かにダマされているという…

番外編・「西遊妖猿伝」連載再開記念に、好きな漫画を挙げてみました

●石ノ森章太郎『サイボーグ009』(ホントに好きなのは『神々との闘い』まで) ●新谷かおる『エリア88』 ●諸星大二郎『暗黒神話』『西遊妖猿伝』 ●安彦良和『ナムジ』『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN』 ●石川賢『虚無戦記』 案外少ないもんだな。 『西遊妖猿伝…

番外編・めちゃくちゃうれしーよー! 「西遊妖猿伝」連載再開!!!!!!!!!!!!!!!

10月23日(木)から、「週刊モーニング」にて。正直、もう続きは読めないと諦めていたんだけどなあ。うれしいなあ。うれしいなあ。 「西遊妖猿伝」は、諸星大二郎の作品の中でも特に好き。これと「暗黒神話」は絶対に外せない。西遊妖猿伝 (16) (希望コミッ…

某国を想う

五時四十五分起床。つい二カ月前は、この時間でもすでに明るかったと思うのだが。だが、六時を少し回るとかなり明るくなり、スズメの声も聞こえはじめる。朝だと五感で、正確には視覚と聴覚で、ということになるが、認識できるようになると、ようやく全身が…

町田康『宿屋めぐり』

延々とつづく、主人公による仮の世界の解釈。あるいは言い訳。宿屋めぐり作者: 町田康出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/08/07メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 58回この商品を含むブログ (121件) を見るパンク侍、斬られて候 (角川文庫)作者: 町田康…

眠い理由というべきか、薄暗い理由と言うべきか

五時四十五分起床。眠い。薄暗いからまぶたが重く、眠いのか、うすら眠いからまぶたが重く、暗く感じるのか。外は雨。 某カード会社企画、某官公庁パンフなど。眠い。 夕方、新宿御苑前へ。某官公庁パンフの打ち合わせ。帰りの丸ノ内線で友人のKに偶然ばった…

町田康『宿屋めぐり』

主人公が強引な自己正当化を行うたびに、罪は重なり、誰かが死んでゆく。その、あっけなく死ぬ魂の軽さ。切なさや悲しさはもちろんのこと、罪の意識すらそこにはない。「正義」という言い訳。宿屋めぐり作者: 町田康出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/08/…

飯田章「赤い蒲団」

「群像」10月号掲載。自分のろくでなしっぷり(そうでもないように読めるのだが)に、以前飼っていた馬鹿犬の面影を重ね合わせ、死んでしまった隣家の犬に、その馬鹿犬の面影を重ね合わせる。その経緯に、近い家族の老いや死がさらに挟まってゆく。 不思議な…