わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

上野広小路・てん婦羅 天寿々

江戸前天婦羅の老舗らしい。ランチ限定の上天丼1,500円と、特上天丼1,800円を注文。エビ二尾、ししとう、キス、ナス。特上はエビ一尾になって、かわりに小さめのかき揚げが乗る。 こってり濃厚。エビはぷりっぷりの食感が快い。十分ナットクのお値段でした。…

西洋美術館「ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情」http://www.shizukanaheya.com/

静寂の画家、ハンマースホイの、おそらく本邦初の個人展。写実的だが極端に生活感や人間の感情、はては人間の存在自体を消した作風は、異世界のような不思議な感覚を観る者に感じさせる。 ハンマースホイの作品は、ほとんどが静止している。単なる静止ではな…

薄く薄く

六時起床。紫色に薄く染まる雲が薄く薄く高く広がるのだが、東の空だけは薄い紫は白く消え、代わりに薄い光を放つ太陽に薄い雲が薄い黄色に薄く薄く輝いている。セキレイが鳴いた。その鳴き声は別に薄くない。 昨夜は日記を書き終えてからデザイナーT氏と深…

古井由吉『楽天記』読了

「よろぼし」。手術後の、装具で不自由の身となった主人公の、身体の不調に追随するように、微妙に狂う精神。退院後もそれはわずかながら尾を引き、その惑いのような感覚が、死んだ旧友・奈倉の幻影を呼び起こす。 淡々と日々を過ごしながらも、常に死を意識…

ホッケに倒れる

六時起床。晴れ。朝もはよからせっせと仕事。パニックになるかと思っていたが状況は一転、すべてが円滑に進み、午後には大半の仕事のメドが立った。 夕食はホッケ。食べ過ぎたわけではないのに胃痛。小一時間ほどぶっ倒れてしまう。胃薬服用。かなり脂ののっ…

古井由吉『楽天記』

「白い蚊帳」。主人公の入院と、頸椎手術。おそらくはご本人の実体験がもとになっている。以後、このエピソードは形をすこしずつ変えながら、古井作品にしょっちゅう登場することになる。白い蚊帳とは、手術後、首を装具で固められベッドで仰向きを強制させ…

大玉転がしからおっさんおばはんへ/呼吸が浅くなっている

大玉転がしの玉が転がっているかと思えば、場面はたちまち切り替わり、カルチャースクールだろうか、こぎれいだがどこか雑然とした教室になっている。おっさんおばはんがうろうろしている。その状態が、長くつづいたのか、それとも短く途切れたのかはよく覚…

[購入書籍]西原理恵子『毎週かあさん』

高濃度猛毒系おかあさん1コマ漫画。毎週かあさん―サイバラくろにくる2004‐2008 (ビッグコミックススペシャル)作者: 西原理恵子出版社/メーカー: 小学館発売日: 2008/10メディア: コミック購入: 3人 クリック: 17回この商品を含むブログ (45件) を見る

[購入書籍]高橋源一郎『いつかソウル・トレインに乗る日まで』

「著者初の、そして最後の超純愛小説」なのだそうだ。源一郎さんのことだから、そして「超」がつくのだから、ただの純愛小説ではあるまい。そう期待して購入。いつかソウル・トレインに乗る日まで作者: 高橋源一郎出版社/メーカー: 集英社発売日: 2008/11メ…

[読書日記]古井由吉『楽天記』 

「初だより」。年賀状のことではなく、他界した旧友・奈倉が残していた、出されなかった主人公あての手紙のこと。年明けに、未亡人から渡される。 奈倉の存在を、主人公は忘れることができない。深い付き合いでもないというのに。悲しみにとらわれているわけ…

[日記]靴下を買うに違いない/タイムアウト

素足に皮靴というのは受け狙い以外の何者でもないのだろう。おしゃれだと言うが、本当のところはどうなんだ。キャラづくりという、タレントとしてのマーケティング上の戦略がそこに潜んでいるはずだ。おい、図星だろう。一緒に走りながら、そう問い詰めてや…

古井由吉『楽天記』

「けのんガ淵」。旧友だった奈倉の死は、うっすらではあるが、妙にしつこく、主人公の毎日の暮らしにまとわりつく。いや、まとわりつかせようと、主人公が意図的に奈倉の亡霊に隙を見せつづけているのかもしれない。もちろん、奈倉の亡霊など登場しないのだ…

水道工事と健康診断を同時に進めることは可能か

水道工事と健康診断を同時に進めることは可能か。工事は職人として、健康診断は受診者として、である。工事は自宅で、健康診断は病院で、である。不可能だろう。できるわけがない。だが、どうやら可能らしいのだ。そう結論が出た。少なくとも、夢の中では。…

古井由吉『楽天記』

「秋土用」。旧友の死、その間際の、些細ではあるが奇妙な行動、そしてその奇妙さをわずかに訝りつつも、その死をすなおに受け入れてあっけらかんと送る妻、深く知ろうとする素性不明の女、そして海外渡航中だったために、死の知らせを一月以上も遅れて知っ…

ものすげえ、紫。

「オーラの泉」に出演しているのを観てからオグシオが好きになった。その片割れ、潮田玲子が現役を続行するのは喜ばしいことだが、いろいろ思い悩むこともあるのだろう、目標を高く遠くに置きはせず、まずは好きなバドミントンをつづけるということだけを考…

古井由吉『楽天記』

「淡い目」。加齢による視力の低下に、生きることにまとわりつく不可避の罪のような意識が、一見散漫に、しかし実は精緻に、からんでゆく。楽天記 (新潮文庫)作者: 古井由吉出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1995/10メディア: 文庫 クリック: 7回この商品を含…

麻生首相に万年筆

麻生首相に万年筆について指南する夢を見た。場所は、知人が退院した後の病院だったような気がする。六時起床。万年筆を極める (上手になる本)作者: 赤堀正俊出版社/メーカー: かんき出版発売日: 2008/02メディア: 単行本購入: 1人 この商品を含むブログ (6…

古井由吉『楽天記』

「荒野の花嫁」。バブル景気、景気に翻弄され精気を失う大衆、そして聖書。聖書のくだりはなぜこんな内容が盛りこまれているのか、と不思議に思っていたが、ラストできちんと着地させている。とんでもない迂回路。構成力あってこその書き方だなあ。楽天記 (…

なんなんだ、ワッキー。

今日はカート・ヴォネガットの日。誕生日だそうで、ニューヨーク市長が定めたそうだ。没後何年経ったのだろう。ここ数年、ヴォネガットは読んでいない。↓これはぼくがいちばん好きなヴォネガットの作品。ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを (ハヤカ…

古井由吉『楽天記』

「雨後の説教」。夢中になって話していたことが、夢中になりすぎたせいか、話していたという事実すら、すこんと記憶から抜け落ちる。そんなこともあるらしい。楽天記 (新潮文庫)作者: 古井由吉出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1995/10メディア: 文庫 クリッ…

ウォーカーズハイ

相武紗季ちゃんとぼくはとても仲良しなのだが付き合っているわけではない。なのに彼女は時折、どきどきするほど近いところまで身を寄せてくる。触れる肌にぼくは顔を赤く染める。という思春期の中学生でもイマドキこんなの見ねーよ、という夢で目覚めた。四…

今日の事件簿

●夜明け前に猫と遊ぶ事件 ●今日も掃除が終わらんがな事件 ●鶏肉とゴボウのトマトソースパスタってけっこうイケルのね事件 ●ギャルリカプリス「千里猫展」よかったです事件 ●恵比寿のMr.CRAFTがつぶれててショック事件 ●成城石井のオリジナルカレールーもけっ…

今日の事件簿

●掃除が終わらんがな事件 ●フスコデテオドールミノマイシン事件 ●なんとか見えた事件 ●Tungsten Cよ、なぜ化ける事件 ●豚肉しぶとい事件 ●古井由吉『楽天記』ホントおもしろいなあ事件楽天記 (新潮文庫)作者: 古井由吉出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1995/1…

古井由吉『楽天記』

「雛祭り」。deadという英単語のイメージが暴走的に膨らみ、死生観と言葉遊びの境界を行きつ戻りつする。気になった部分、二箇所ばかり引用。 死から生へ、ネガティーヴのきわみからポジティーヴなものへ転ずる。しかし言葉は性来、楽天のものだ。歴史の記述…

誰だっけ

六時起床。いつの間にやら降り出した雨はすでに止んでいる。空気の湿っぽさもすでに抜けている。 仕事。某住宅メーカーの企画に集中。十五時三十分、気晴らしに外出。「Rosso」で髪を切る。ボブっぽい感じだが、襟足に少しグラデーションが入った。 ここ数日…

なんやらよくわからん

六時起床。なんやらよくわからん夢をたくさん見た気がするが、なんやらよくわからん内容だったように記憶しているからさっぱり覚えていない。 アポイントがない。書斎に籠もって集中しようと構えていたが資料不足を痛感し、午前中に新宿紀伊國屋まで足を伸ば…

古井由吉『楽天記』

個人的に感じてしまった戦争責任……。楽天記 (新潮文庫)作者: 古井由吉出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1995/10メディア: 文庫 クリック: 7回この商品を含むブログ (17件) を見る夜明けの家 (講談社文芸文庫)作者: 古井由吉出版社/メーカー: 講談社発売日: 20…

いろいろ届く

六時起床。ちょっと喘息気味。この季節はどうしようもない。 ヤフオクで落札したYohji Yamamotoの2年前春夏のセットアップ(新品同様)が届く。大満足。 十時三十分、四ッ谷へ。某社にて打ち合わせ。終了後、五反田へ移動。モスバーガーでチャチャっと昼食を…

古井由吉『楽天記』

「孫の土産に」。作家である主人公の柿原は、登山愛好老人の謎の遭難話に狂気を読み取る。そして物語(ってほど明確にスジがあるわけではないが)は、心臓病を患った旧友、奈倉との再会へ。 「好日」。奈倉の父の老いについて。 最近の古井さんは自身が老齢…

滑り止め

もう一度勉強をやりなおしたい、高校に入り直したい、と願う大人は少なくないらしい。が、自分の場合は言葉を使うことが仕事なので(広告文を書くのが仕事ですから)、仕事イコール勉強、という側面が強い。したがって、もう一度高校になどと思ったことは一…