わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

金井美恵子『あかるい部屋のなかで』『愛のような話』

ルック商店街にある「アニマル洋子」というものすごく変な名前の古書店で購入。なぜか古着も売っている。高円寺ファッション(というジャンルがあるかどうかは知らんが)的なアイテムだけでなく、なぜかセーラー服や学生服も売っている。フェチ向けだろうか…

高円寺「mizutama」

席数9、こじんまりとした、マッタリ手作り風の内装。シンプルイズベストがモットーだろうか。店名に反し、内装にまったく水玉をつかっていない。 スウィーツは甘くて柔らかいのが特徴、なのだろうか。ぼくはデコポンのクレームブリュレを頼んだが、すっきり…

干物百鬼夜行

七時起床。最近は、寝ているのがもったいないと思うことが多いのだが、にもかかわらず土日はいつまでも寝ていたいという気持ちになり、ついついウダウダしてしまう。締め切った窓越しに、布団の中で風の音を聞いた。今日も強風らしい。 午前中は掃除。ハウス…

星野智幸『植物診断室』

植物診断師なる人のもとで、ヒプノセラピーのような精神治療(なのかな?)を受けるシーンからはじまり、家族小説的なシーンを経て、ようやく本題へ。三十代独身の主人公が、子ども二人を抱えるシングルマザーと、通い父親になる契約を結ぶという話、らしい…

ウンコシッコゲロ

四時、花子にゴハンをせがまれたのでしぶしぶ起床し、キッチンに行って夕べのうちにカミサンが用意しておいてくれた猫缶を開け、皿に盛り、さあ食べなさい、と勧め、ひとまずこれで朝のお勤めは終了だ、さて二度寝しようか、と布団に入ってみたものの、食べ…

田村隆一『腐敗性物質』読了

特に初期作品! 詩と一緒に心中してもよい、という気迫がひしひしと感じられる作品ばかり。純粋に言葉の力を信じており、しかし一方で言葉の無力さも知っているからこそ、人間という愛すべき、かつ憎むべき対象、その人間が形成した社会だの歴史だのといった…

ドラセナかじり/ドラヤキはずれ

六時十五分起床。近ごろは、眠っていても仕事のことばかり考えている、ような気がする。しかし、だからといって熟睡できていないわけではない。仕事がイヤなわけでもない。 書斎に籠もって仕事していたら、昨日の日記を見た義母が突然来訪。「トックリランは…

田村隆一『腐敗性物質』

田村が(と書くと麒麟の田村、貧乏なほうを思い出してしまう……)六十一歳のときの作品集「奴隷の歓び」のあたりを読んでいる。奴隷とは、おそらくは資本主義の奴隷としての、歴史の奴隷としての、あるいは言葉の奴隷としての自分自身を指しているんじゃない…

小野正嗣「マイクロバス」読了

不安定な自分という存在から見た世界は、何もかもが、時間の流れまでもが曖昧で、たちまち現実と幻想の区別がつかなくなる。しかし、幻想の世界のほうにだけ愛が満ちていることもある……幻想が自己憐憫から生まれたものだとすれば、幻想の世界の愛はナルシシ…

同じ田舎

六時三十分起床。暖かな朝。花子が朝っぱらからウンコした。 午前中は書斎で仕事。午後より飯田橋にあるM社へ。打ち合わせではなく、顔合わせの訪問。要するに、営業。しばらくM社の方とはしばらくお仕事をしていなかったので営業メールを差し上げたら、それ…

小野正嗣「マイクロバス」

ヨシノ婆の死。主人公が住む地域は刻々と変化しつづけているというのに、変わらない何かが物語の奥底に潜んでいる。そいつがストーリーの時系列をかきまぜ、それによって大きなうねりのような、珍妙な変化を生み出そうとしている。

小便して二度寝

花子に朝ゴハンを与える時間はだいたい五時。早くても四時と決めている。この時間になるとほしがってふにゃんふにゃんと大騒ぎをするからなのだが、近ごろはこの時間帯に自然と目が覚めてしまうので、騒がれる前に与えてしまっていることが多い。今朝も一度…

小野正嗣「マイクロバス」

ず、ずいぶん読みすすめているはずなのに、物語がほとんど進展しない……。というか、進んだかと思えば戻り、飛び、停止し、潜伏し、浮上し、のランダムな繰り返し。

眠っていても神経質/超巨大なノドチンコ

目覚ましのセットを忘れてしまう。が、いつもの習慣で六時三十分ジャストに起床。われながら几帳面というか、眠っていても神経質というか。 終日仕事。予定していた打ち合わせがキャンセルに。 夕方、小一時間ほど散歩。西の空に浮かぶ超巨大なノドチンコの…

西荻窪「中国食酒坊まつもと」

北口、ひごもんずの先にある中国っぽさ皆無の中国料理店。ここで食べるのは今回で二回目。くどさがなくて上品な味わいの料理が目立つ。今日のヒットは、台湾A菜腐乳炒め。しゃっきりとした歯ごたえと腐乳のコクの相性が絶妙。

小野正嗣「マイクロバス」

「新潮」四月号掲載。小野と言えば彼の専攻であるクレオール文学的アプローチ、という印象があまりにも強いが、あいにくぼくはクレオール文学なるものを知らないため、先入観ナシで読むことができる。 とにかく実験的な小説。主人公は決して言葉を話さない一…

暖を取りたくて/はいつくばって/熱く語って/大丈夫ですか?

七時起床。若干の冷え込みを感じる。暖を取りたかったのか、花子がピタリと腹を寄せて寝ている。どうやら目は覚めていたようで、ぼくが起き上がるとすぐに書斎やアトリエをうろうろしはじめた。 小雨が止みかけていた。一晩でそこそこの量は降ったらしく、マ…

リービ英雄「仮の水」読了

無事ウンコできたものの、早くホテルに帰って正露丸飲みたいのにドライバーの中国人が指示を無視して勝手に自宅に向かってしまい……というところで、了。 異国の地で体験する異なる常識。立ちはだかる言葉の壁。通じそうで通じない意志。そして疎外感。加えて…

西荻窪「茶舎 常淡」

本場の中国茶・台湾茶が楽しめる。喫茶も物販も。 ランチタイムは二つのメニューから選べる。900円。プラス500円で食後に中国茶を飲むことができる。お茶受けのキンカンの味の鮮烈なことといったら、もう。 台湾人のご主人のお茶に対する熱意には脱帽。のん…

真夜中のコポ/アウトなんだよな/食い詰めて

枕に頭を付ければ五分と経たずに眠れるたちだ。昨夜は一時に床に就いた。おそらく一時五分には意識を失っていたはずだ。その後深い睡眠状態となるまで意識はどのように変化するかはよく知らぬ。が、一時五分以降、ぼくは確実に眠っていたはずだ。しかし、そ…

リービ英雄「仮の水」

日本に住み日本語を話すアメリカ人の中国紀行。中国人ガイドの無茶苦茶に振り回されているうちに、主人公の腹は下痢気味に。さあ、どうなる。おそらくはリービ自身を投影したと思われる主人公は、中国の田舎で無事にウンコができるのか。

売却価格約6,000円

六時十五分起床。雨のち晴れ。気温の上がり方が急激過ぎる。突然ハイテンションになるアホのようだ。 仕事。午後からは余裕ができたので、不要な本を売りに「猫の手書店」へ。紙袋二つ分で売却価格約6,000円。古くなったビジネス書や「変額年金入門」みたい…

Bunkamuraザ・ミュージアム「ルノワール+ルノワール展」

印象派の巨匠であるピエール=オーギュスト・ルノワールと、その息子で二十世紀を代表する映画監督と言ってもいい(らしい)ジャン・ルノワール。息子が受けた父の影響を主軸に作品世界が展開されているのだが、展示されているルノワール作品はつまらないも…

車両の屍骸

六時二十分起床。不思議な夢にしばし呆然とするも、五分経ったらすっかり忘れた。 雨。朝のニュースでは、国分寺だか国立の火災で中央線がストップした事故を熱く報道している。 午前中は書斎で仕事。午後はスケジュールが空いたので、無料招待券をいただい…

リービ英雄「仮の水」

「群像」四月号掲載。リービ作品、文体の息づかいというか皮膚感覚というか、そういった理屈を越えた生理的感覚に訴える部分が自分の生来持つものとずれているようで、そのすれが気持ち悪くて仕方なく、読みすすめるのが次第にしんどくなってしまい読了でき…

北西と東/諏方の狛犬

目覚めた瞬間の部屋は暗い。北西側にあるのだから朝日が当たらないのは仕方ないのだが、晴れているのか曇っているのかを起きてすぐに確認できないのは、空を眺めるのが好きな身としてはつまらない。だが、東側にあるリビングに移動しカーテンを開けた瞬間視…

松浦寿輝『もののたはむれ』読了

「千日手」。四谷あたりにある古びたアパートの二階にある将棋倶楽部が、実は現実には存在しないものだった、というよくある怪談。なのではあるが、存在がふわりと消えるその感覚は、連作短篇の最後を飾るにふさわしい。 一話一話は、ギリギリのところでかろ…

手の裏反しの空

横殴りの雨が昨夜から降り続いている。春雨は時に激しい表情を見せる。のどかでおだやかなイメージがあるが、実はそうでもない。気がつけば手の裏を反されたように空は豹変する。その荒れっぷりが半端ではない。閉口する。 六時二十分起床。眠い。 朝、昨夜…

松浦寿輝『もののたはむれ』

「甘い水」。チェスに重ねた失恋物語。 「宝筺」。宝石性器少女淫行譚。 うーん。『半島』のような暴発する物語の短篇化を期待しているんだけど、全然違う方向ばかりで。これはこれでおもしろいのだけれど、それ以上でもそれ以下でもなく。

人間らしくない

六時三十分起床。朝のうちは晴れ間が差していたが、次第に空全体が灰色になり、午後には墨のような色になった。書斎に籠もって仕事し続けていたが、一度大雨が降り、そして止んだようだ。十九時ごろにちょいと気晴らしの散歩でも、と思い出かけようとしたら…