わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

佐伯一麦『ノルゲ』

鬱病を患っていた主人公は、ノルウェーでの聴覚体験を通じて、自分が少しずつ変わりつつあるのを実感する。物語の軸の一つになっていたノルウェー人作家の小説「The Bird」の読解が、この聴覚の変化の部分に深くかかわっていく。別の作品の引用を通じて心理…

岡田利規「楽観的な方のケース」読了

「新潮」6月号掲載。岡田は第二回大江賞を受賞したが、本業は劇作家、演出家。 同棲する若い二人の日常のゆがみやひずみを、近所にできたべらぼうにうまいパン屋さんの話を軸に展開することで、妙なリアリティを生み出すことに成功している。パンに対する思…

浦沢直樹『MONSTER』

実は今まで未読なのであった。浦沢ファンなのに、なぜか。それは、連載時に途中の状態で一話だけ読み、まったくわけがわからなかったから。いつかきちんと読もうと思っていたのだが、思っているだけで一体何年過ぎたことか。 6巻まで読んだ。最大の謎が一向…

ありがたいかぎり

昨夜はどういうわけか猛烈な睡魔に襲われ、十時半には床につくという、まだチン毛も生えそろっていない子どものような早寝をしたのだが、一時過ぎ、すなわち普段の寝る時間、花子に起こされ、何かと思えばまずウンコをたれ、片付けたら今度はシッコをし、そ…

佐伯一麦『ノルゲ』

クリスマス、続編。ノルゲ Norge作者: 佐伯一麦出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/06/29メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 4回この商品を含むブログ (38件) を見る

睡眠と喉

ここ数日、喉の痛みとごく軽い喘息症状が出ていたのだが、いつの間にやら消えていた。喉が痛みはじめるのは決まって夜だ。床につき、意識が闇に消えると、ねじれるように布団にからみつきながら寝返りを打ち、白々しくて脆い虚構が断続的につづく夢に溺れる…

小松菜と豆腐と牛肉の味噌煮込み

元ネタは韓流イケメン料理研究家のコウケントク氏。ありがとうございます。 材料(たぶん4人前くらいになる) 豆腐 1丁(木綿だとくずれにくい。食感を楽しむなら絶対絹ごし。グズグズになるけど) 小松菜 1パック(青梗菜や白菜でもイケルと思う) 牛肉薄切…

カツオのタタキのタレ

昆布を小鉢に入れて 鰹節を小鉢にドバー。 醤油をドバー。 同量の酢もドバー。 みりんをチョロリ。 酒もチョロリ。いらないような気もするけど。 最後に、レモンとか柑橘類のしぼり汁をタラリ。 これを最低三時間寝かせれば完成。

休脳日

七時起床。曇りがちの青空。色彩だけでなく、雲の流れまでもが鈍い。 カミサンは個展会場へ。ぼくは太田黒公園をぶらりとまわり、荻窪で買い物してから帰宅。簡潔に書いたが、二時間は歩いている。 夕食はカツオのタタキ。すでにタタキになっているものを買…

小川洋子『ブラフマンの埋葬』

飯田橋の「ブックオフ」で単行本500円均一キャンペーンというのをやっていたのでふらりと入店し、購入。 あまり読んだことないんだけど、最近ちょっと興味がわいてきた。カミサンが小川洋子好きなので、何冊かあるんだよね、うちの本棚には。ブラフマンの埋…

佐伯一麦『ノルゲ』

ノルウェーで迎えるクリスマス。ノルウェーでは、クリスマスは家族と過ごす。友人のクリスマスの団らんにおじゃました主人公夫婦。 主人公の、前妻との確執や離婚までの経緯、鬱病を患った理由などが少しずつ明かされる。 過去の佐伯作品を読んだことがない…

高円寺・タイ国屋台居酒屋バーン・イサーン

80種類以上のメニューを誇るタイ料理店。1皿300円程度〜600円程度と料金は極めて良心的。もっとも、量が少ないのだけれど。大衆的な感じはするが、だからといっていい加減なつくりはしていない。かなり本格的な味。種類が多いとハズレ料理もあるかな、なんて…

春はあけぼの、夏は夜、ならば間に挟まった初夏は何だよ

春はあけぼの、やうやう白くなりゆく、空も、わがのうみそも、惚けて動かず、動かしてみれれどたちまち惚け、ただまったりと猫ばかりいじり、たまにきた仕事をこなしてはねむり、ねむってはこなし、こなしてはねむり、そして目覚め、窓を開ければあけぼの、…

西原理恵子『サイバラ茸』

共著作品からサイバラの漫画だけ引っこ抜いてきた「よりぬきサイバラさん」的な作品集。カミサンが図書館から借りてきたので、なにげなく読んでみた。が、掲載作はぜーんぶ読んだことあったのでちょっとガッカリ。サイバラ茸作者: 西原理恵子出版社/メーカー…

狭いなりに

六時起床。久々の晴天。向かいの戸建の屋根の向こうに厚い雲の頭だけがちらりと見える。三輪山の空を思い出してみる。東京の空は狭い。だが、狭いなりに眺め甲斐がある。想像力がかき立てられる。 十時、お茶の水へ。某企業でプレゼン。自主提案である。好感…

円城塔「烏有此譚」

「群像」五月号掲載。冒頭数ページ分を読んだが、とにかくヘン。文体も設定も内容もみなヘンなので、とりつくしまがまったくない。

佐伯一麦『ノルゲ』

主人公が鬱病を患っていることが判明。そして、ノルウェーの友人宅で定期的に預かっている十四歳の子どももまた、心に深い傷を負っていた。 ノルゲ Norge作者: 佐伯一麦出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/06/29メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 4回こ…

端女

「はしため」ではない。したがって、召使いとか女中とか、そういう意味ではない。はじっこおんな、という意味で書いた。 カイロに行くために西荻窪駅方面へ向かう途中。20代くらいの女性が、ぼくの前を歩いていた。この女性がはじっこおんななのだ。なぜだか…

和解までの経緯は

日帰り三輪参拝は、四十前の身体には少々キビシイ。シンドイ、とぼやくほどではないが、そこそこに体力の消耗は感じる。しかし、だからといって睡眠時間が長くなったりしないのは、やはり平日ゆえの緊張感があるからだろうか。五時五十五分起床。 新聞で、『…

番外編【告知!】「詩人の肉聲とコトバとを聴く La Voix des poetes(詩人の聲) 」伊藤比呂美

敬愛する日本最強のおばさん詩人(いい女)・伊藤比呂美ねーさんの朗読会が6月8日に東京・三宿にて開かれる。前回は音読の魅力を存分に楽しめたし、言葉/詩(現代詩じゃなくて)の認識というか理解というか、が一気に広がったような気がした。素晴らしい出…

保坂和志『残響』

九十年代に発表された中篇二作品を収録。往復で一冊分まるっと読んでしまった。 保坂和志が語られる場合、最近は『カンバセイション・ピース』ばかりが扱われるが、この作品を読んで、これこそ最高傑作ではないかと思ってしまった。いや、単にツボにはまった…

三輪参拝

三時から四時にかけて花子のごはんちょーだい攻撃&連続ゲロで寝ていないのだが、それでもなんとか五時四十五分起床。 七時半、出発。ずぶ濡れを覚悟していたが雨足は弱い。満員電車の中で強引に新聞を読みながら東京駅へ。新聞の端が顔に当たったのか、五十…

佐伯一麦『ノルゲ』

ある初冬の週末、スウェーデンから留学(といっても地続きの隣国だが)している友人の家に遊びに行く主人公夫婦。その友人が持っている広大な牧草地での放れ馬の描写が、主人公の心理を代弁している。まあ、作意見え見えだし、それを作者も隠そうとしていな…

明日はオフ

六時起床。今日も曇り空。善福寺川にコサギが来ていた。その目の前を、夫婦だろうか、二羽のツバメが水面ギリギリの高さで横切っていく。 仕事。某介護会社企画。午後からはひたすら事務処理。溜め込んでいたので、夜までかかった。 夕食を摂りながら、録画…

佐伯一麦『ノルゲ』

外国人向けのノルウェー語学校でのトラブルが、妙に心に残る。共通の言語がなければ理解しあうことはできないのだろうか。このシーンでは、言語は意思伝達手段以前の要素として描かれているように思える。ノルゲ Norge作者: 佐伯一麦出版社/メーカー: 講談社…

せきやてつじ『バンビーノ』(6)(7)

いやあ、熱いのなんの。料理マンガの新しい表現だな、こりゃ。『美味しんぼ』にはない躍動感。キャラの使い方もぜーんぜん違う。バンビ~ノ! (6) (ビッグコミックス)作者: せきやてつじ出版社/メーカー: 小学館発売日: 2006/10/30メディア: コミック クリック…

荒木飛呂彦『スティール・ボール・ラン』(15)

ジョニィ、覚醒。スタンドは進化し、「漆黒の心」をコントロールできるようになっている。 そして、「遺体」がイエスであることがついに判明。STEEL BALL RUN vol.15―ジョジョの奇妙な冒険Part7 (15)作者: 荒木飛呂彦出版社/メーカー: 集英社発売日: 2008/05…

はじめての漫画喫茶

七時起床。野菜炒め的な夢を見た。野菜炒めではない。野菜炒め的なのだ、世界が。そうとしか言いようがない。そんな夢。 五月らしくない、冷え込んだ朝。玄関ドアがうっすらと結露している。 午前中は仕事。ここ二カ月近く取り掛かっていたものがようやく収…

小松菜のポタージュ(2人前)

材料 小松菜 200gくらいかな 長ネギ 1/2本か1本。玉葱でもいいと思う。 ベーコン 1枚 水 1.5カップくらい 固形コンソメ(顆粒でもいいけどさ) 1個 生クリーム 100ccよりちょい少なめ コショウ 少々 塩 任意 ※ミキサー使います。 小松菜をわさーっと用意。ざ…

豚バラ肉のマスタード煮込み(2人前だけど多めだよ)

元ネタはAll About。ありがとうございます。マスタードを使うが、仕上がりは限りなく和食。 材料 豚バラ肉ブロック 500gくらい→5cm角に切る タマネギ 中2個→薄切り 昆布 10gくらい 焼酎 大さじ2くらい マスタード 大さじ1くらい 塩・コショウ 適量 水 200cc …