わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

風呂で寝る

昨夜も猫に大騒ぎされてあまり眠れず。近ごろは、これがフツーの状態になってしまっている。しかし睡眠不足はさほど感じていない。昼間に居眠りしてしまい大失態、といったマンガやドラマにありそうなことは今のところ起きていない。せいぜい、就寝前の入浴…

田中慎弥「燃える家」(1)

「群像」11月号の新連載。この作家は以前から注目していたのだけれど、長編は読んだことがなかった。風呂のなかで読んでいたら寝てしまったので半分も読めていないのだけれど…。不安や死の気配、そしてささやかな反抗がうずまくダークな雰囲気ななかで謎だら…

危険な一日

五時四十五分起床。打ち合わせに出かけて帰ってきて食事して仕事してたらあっという間に日が暮れて夜になり食事してまた仕事して風呂に入ったら湯船のなかで爆睡してしまった。おしまい。

水木しげる『河童の三平(全)』読了

死。この言葉ぬきにして本作は語れない。子ども向きの漫画だというのに。死んでもすぐによみがえってしまう設定の現代の漫画に、本作をつうじて一席を投じたいと本気で思った。 1話目の「死神」は「鬼太郎」をしのぐ大傑作だと思ったが、最終話の「猫の町」…

三浦雅士「孤独の発明」(11)

最終節。現象学から「孤独」と「幽霊」へ。文学における、超越的な視点を有した「わたし」という語り手。群像 2010年 11月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/10/07メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 10回この商品を含むブログ (18件) を見る三…

井上のひたい

六時半まで寝ようと思ったけど五時五十分に花子が起こしに来てしまったから無視して寝ようとしたけどあまりにしつこいので白旗をあげて六時に起床しせっかく起きたのだから布団を干そうと思ったのに空は曇っていたのでやめてしまいそのあと念入りに掃除をし…

三浦雅士「孤独の発明」(11)

4節目。途中で眠くなり訳がわからなくなってしまい、半分くらい読み直した。とほほ。フッサールの現象学的還元はカントの超越論的還元に至るための出発点でもある、ということ。そしてこの超越論的還元の主体こそが孤独の本質、正体でもある。この節のラス…

鳥天国

五時四十五分起床。枕を少し高めにセッティングしたら、首の痛みが若干和らいだ。昨日一日中貼っておいたキネシオテープの効果もあるのかもしれないが。 新聞を取りに行くついでに善福寺川のほうまで歩くと、鳥天国になっていた。コガモが群れになって呑気に…

三浦雅士「孤独の発明」(11)

今日は3節目だけ読んだ。レヴィナス、フッサール、ハイデガー、木田元と渡り歩きながら、中也や谷川俊太郎、『同時代ゲーム』の大江などが作中で表現した、ここではないどこかからやって来て世界を認識している「わたし(孤独な主体)」の居場所、語っている…

軽い痛み

五時四十五分起床。目覚めは妙にスッキリしている。ああ快調、と思ったら首の左側に痛みが。軽く寝違えていた。ここのところ多発している。枕がわるいのだろうか。 終日仕事。軽く散歩と読書をしたくらいで、ほとんど仕事以外何もしていない。

三浦雅士「孤独の発明」(11)

今回のタイトルは「孤独と他者」。ひとまず前半だけ読んだ。「世界を全体として把握するのは孤独者だけだ」という書き出しにいきなり先制パンチを食らわされた。個=孤独(って理解はちょっと違うような気もするが)を自覚することによってはじめて外部=他…

週刊モーニング

久々に掲載された「美童物語」がとてもよかった。自然と一体になった宗教観と戦争の対峙。女としての生き様、生きがい。八月十五日ごろにドラマにするとおもしろいだろうなあ。美童物語 (モーニング KC)作者: 比嘉慂出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/02/…

油をためた革袋

二時三十分、花子が「おしっこが出たから片付けて」と騒ぐので起床。朦朧としながら猫トイレのなかにできた砂の固まりをポリエチレンの袋に入れて口をぎゅっとしばり、トイレのなかに置いてある猫シッコ猫ウンコ猫ゲロ入れに投げ込み、手を洗ってからさても…

高橋源一郎「日本文学盛衰史 戦後文学篇」(12)

中間のとりまとめ、のような回。なぜ農業国のみが共産主義化したのか、なぜ日本では共産主義がはしかのように流行したのに、アメリカやイギリスではほぼ黙殺されたのか。共産主義は戦後文学を語るうえで欠かせないイデオロギー。個人的にもマルクスには関心…

達者でな

五時四十五分起床。軽く喉が痛む。まったくたいしたことはないのだが、今日はさほど忙しくないので、午前中は内科医へ。前回の診察のとき「二週間後にまた様子を見させて」と言われていたので、タイミングもよい。喉を診てもらうと、抗生物質を飲むほどでは…

ナゾの生物

YouTubeにアップされていた動画より。このキャプチャーだけ見ると、なんじゃこりゃ、です。こういう妖怪が森の中でびょんびょんはねていそうです。動画を最初から見れば、その正体はすぐにわかりますが(見なくてもわかるか)。

絲山秋子『妻の超然』

この作家の作品はあまり好みではないものが多そうで、1冊くらいしか読んでいないのだけれど、これは気になった。帯に書かれている本文の引用、そこに籠もったエネルギーが凄まじいのだ。とんがっているのだ。というわけで、ちょっと引用。 文学がなんであっ…

保坂和志「未明の闘争」(13)

愛猫チャーちゃんとの思い出から、いきなり過去と現在の因果関係(っていうより、身近な出来事を例にとった弁証法か)に話が飛躍する。メチャクチャ。楽しいけどね。群像 2010年 11月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/10/07メディア: 雑誌購入:…

山崎ナオコーラ「昼田とハッコウ」(9)

ついに会社をやめてしまう昼田。もう少し、子どもとの生活について読みたかった。ちょっと欲求不満。それだけ作品世界にのめり込んじゃっているってことかな。舞台が吉祥寺をモデルにした街なので、親近感がとくに強くなっている、というのもたぶん理由の一…

加齢と焼肉

三十代のころは、焼肉を食べた翌朝は決まって全身がだるくなった。全身にカルビをまとった気分。身体の表面どころか胃腸にまでカルビが貼りついている感覚に終始つきまとわれた。要するにもたれていたというだけなのだが。それが四十代になるとどう変わるか…

パール街の八百屋の看板猫

荻窪「祥山亭」(焼肉店)

ジャズが流れるシックな店内で、くどすぎない、やや上品な味付けの焼き肉を楽しめる。肉喰ったぞ〜、という強烈な気分にはなれないけれど、しっかり味わうことはできる。ツボに入った、タレに漬け込んだカルビはものすごい脂だったが、うまかったなあ。写真…

練馬美術館「稲垣仲静・稔次郎兄弟展」

大正期に傑作を発表したものの二十五歳で他界した稲垣仲静と、その弟で染色作家として人間国宝に認定された稔次郎の二人展。仲静は動物画が中心。晩期の作品は対象に溶けこむような感覚と対象と対峙する姿勢の両方が繊細なタッチで描かれている。この感覚は…

オレンジ一色/バラックの名残り

六時三十分起床。猫たちに何度も起こされ、ぶつ切れの睡眠。だが、慣れているからいつもより少しだけ余計に眠ればなんとかなる。思えばここ十年以上、一度も起こされることなく三時間以上つづけて寝たことがない。 体調がかなり恢復してきたので、軽く5kmほ…

レーモン・ルーセル/岡谷公二訳『ロクス・ソルス』読了

長かった…。この作品にメッセージやいわゆる読書感想文的な感動、そしてエンタメ的なおもしろさを求めてはいけない。ここにあるのは、ぼくたちが住むこの世界によく似た、しかし根本的に何かが違う(ルーセルが構築した)異世界についての冷静なる描写。ただ…

オダジョーを真似て

六時三十分起床。雨の名残りが窓から見えたり、遠く近くに聞こえたり。間もなくやむ、という予兆も空の色や路面の濡れ具合に見え隠れしていた。 午前中は念入りに掃除。 昼食は昨夜の牛スジカレーをつかったカレーうどん。正確には「カレー半田手延べそうめ…

レーモン・ルーセル/岡谷公二訳『ロクス・ソルス』

相手の心理を理解し、引き出し、過去を言い当てるための技術なら、どんな占い師も身に付けているのかもしれないが……ここに、カントレル的な、奇妙な発明による演出を加えることで、その技術を天啓のように見せる……。そういうことなんだろうけれど、その技術…

美内すずえ『ガラスの仮面』(45)

マヤは「紅天女」の底辺にあるスピリチュアルな思想の理解の糸口を掴みかける。一方、亜弓は事故による視力の低下と失明の危機というとんでもない逆境に。母・歌子とともに視力のハンディを埋め合わせるための特訓をはじめる。 作中では、一つの魂が今生で二…

雄叫びと牛すじ

六時三十分、いつもよりやや遅めに起床。雨に部屋の空気が冷やされているのか、やたらと花子がベタベタしてくる。かと思えば廊下をうろうろしはじめて、ナオン、ナオーンと鳴いていたりもするのだが。それに気づいた麦次郎が、ドアの向こうからオオオオーン…

レーモン・ルーセル/岡谷公二訳『ロクス・ソルス』

最終章。占い師の心理テクニック。ロクス・ソルス (平凡社ライブラリー)作者: レーモンルーセル,Raymond Roussel,岡谷公二出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2004/08メディア: 新書購入: 8人 クリック: 96回この商品を含むブログ (76件) を見るレーモン・ルー…