わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

安彦良和『機動戦士ガンダム THE ORIGIN(20)』

ビグ・ザムの登場、スレッガーの特攻、そしてドズルの死。あらためて、戦争という行為のつらさ、不条理さを思い知らされた。安彦さんの演出は、アニメ以上に説得力があって、読んでからしばらくは意気消沈…。 つづいて、アムロとララァの、はじめての戦場で…

大江健三郎『水死』

第六章「「死んだ犬を投げる」芝居」。朗読劇という形態での模擬議論。「先生」の自殺の最終的なフックとなってしまった「明治の精神」について。その登場の唐突さは、確かに変。『こころ』の特異性って、取り上げるとキリがない。水死 (100周年書き下ろし)…

たとえば「フxxク」って感じで

六時四十五分起床。晴。午前中は掃除、午後は散歩。夜はフジテレビでやっていた「デトロイト・メタル・シティ」を観た。劇場で観ているのだが、改めて爆笑。放送禁止用語はすべてピー音およびそれに類する音が入っていた。デトロイト・メタル・シティ スタン…

続・デロンギのオイルヒーターの上手な使い方

今回は「上手な使い方」というよりも、買う前に知っておくべきコトを。 気をつけて使っても、ある程度は確実に電気代があがる。鼻や喉、呼吸器などへの負担の軽減や子どもやペットのやけどの危険回避といったメリットの代償と捉え、納得できるかどうかが購入…

番外編・夏目漱石『こころ』

この作品、漱石の作品の中では一番ナゾに満ちていると思う。そもそも、「先生」と主人公「私」の友情と裏切りを通じてニンゲンのエゴを描いた、などという一般的な読解、ぼくは全然納得がいっていないのだ。だってこの作品、ラストに「私」は、どうやったら…

大江健三郎『水死』

第六章「「死んだ犬を投げる」芝居」。主人公・古義人の大眩暈はその後慢性化してしまう。作家生命の危機を感じつつ、「水死小説」から離れて新聞のエッセイなどはつづけている古義人に、妹のアサから地元での演劇集団「穴居人」の高校生を対象にした演劇活…

我、釈然とせず

五時三十分、花子に起こされる。耳元でしつこく鳴く。ゴハンは二時間ほど前(!)に与えたばかりなので、なんだよ、なんか用か、と声をかけながら撫でてやったら、手の甲をがぶっと噛まれた。血が出るほどの強さではないのだが。なぜ噛まれたのか理由がわか…

大江健三郎『水死』

第五章「大眩暈」。息子アカリに「きみはバカだ」と言ってしまって以来、二人の関係に亀裂が生じてしまう。息子は障害児固有の性質らしいのだが老化が健常者以上に早く進み、そして古義人は眩暈の発作が慢性化してしまう。 精神的なダメージに、肉体的なダメ…

週刊モーニング

全体的に、フツーにおもしろかったです。かぶく者(6) (モーニング KC)作者: たなか亜希夫,デビッド・宮原出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/12/22メディア: コミック購入: 4人 クリック: 7回この商品を含むブログ (16件) を見るGIANT KILLING(11) (モーニ…

温度の記憶

もう朝が来たのかよ。目覚めるや否や、そう思った。まだ六時、外は暗いままだが、目覚まし時計が示す時間は立派な朝だ。その朝が予想より(予想なんてハナっからしちゃいないのだが)早く訪れたことが意外であり、そして少々残念で損したような気分にもなっ…

諸星大二郎『MUD MEN 最終版』

諸星には傑作が多いけれど、本作を最高傑作に挙げる人は多いんじゃないかな(ぼくは『暗黒神話』と『西遊妖猿伝』だけど。ウチのカミサンはたぶん『妖怪ハンター』と『栞と紙魚子』を挙げると思う)。その『マッドメン』の「最終版」が、光文社から発売され…

伊藤比呂美『読み解き 般若心経』

すっかり買ったつもりになっていたが、実はまだだった…。比呂美ねーさんの最近の生活(における「死」)、そして般若心経の解釈(による「死」の理解)。そんな内容、らしい。石牟礼道子さんとの共著『死を想う』で死ぬことについて語り合い、『とげ抜き』で…

大江健三郎『水死』

第五章「大眩暈」つづき。東京に戻る直前の長江古義人を原因不明の眩暈が襲う。そして帰京後、古義人は障碍を持った音楽家の息子・アカリが、海外の友人から送られてきた貴重な本(譜面本)にボールペンで書き込みをしてしまったことに対し腹を立て、思わず…

静かな朝のはずが

静かな朝、静かな目覚め。猫が騒がないからだ。と思ったら、身支度を終えてデスクに向かい、さて今日の午前中に納品しなければならない企画書、最後の追い込みだ、と昨日書き散らしたプランのメモや資料とにらめっこをはじめようとした途端、花子が書斎やら…

今日の事件簿

DeNAから売り込み電話事件 ようやく動き始めた事件 ようやく見えた事件 会社案内のデータが重すぎる事件 学生・教職員個人版 Adobe Acrobat 9.0 日本語版 Professional Macintosh版 (要シリアル番号申請)出版社/メーカー: アドビシステムズ発売日: 2009/10/1…

大江健三郎『水死』

第五章「大眩暈」。「赤革のトランク」の中身には有用性の高い資料はほとんど入っていなかったことがわかり、ならば、と「森の家」を跡にしようとする主人公。水死 (100周年書き下ろし)作者: 大江健三郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/12/15メディア: …

今日の尻

今日の、というよりここ最近の、なのだが、出血が止まらん。朝、排便すると便器内が鮮やかな赤に染まる。便自体にややドス黒い赤色が付いているように見えるのだが、おそらくこれは出血がたまって肛門付近で固まっていたのだろう。カサブタみたいなものに違…

朝の空、夕の空

六時起床。ようやく冷え込みがゆるみはじめたようで、結露の量が昨日より明らかに少ない。昨日まで、朝の空は雲ひとつない澄んだ冬らしい青空だったが、今日は一転して雲が多い。ちぎれちぎれに、しかしやや混雑気味に浮かぶ雲が、朝日に照らされて黄金色に…

大江健三郎『水死』

第四章「冗談はつらぬかれた」、つづき。「赤革のトランク」が「水死小説」の資料としてほとんど役に立たなかったことがわかり、消沈した古義人は東京に帰る決心をする…。水死 (100周年書き下ろし)作者: 大江健三郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/12/1…

怒りと腰痛

ギックリ腰は2度くらいだったろうか、意外に回数は少ない。うち一度は布団に入って寝ているときに胸の上に飛び乗ってきた猫を抱きかかえようとしてグキリ。思うに、当時はストレスのカタマリを両手に抱え背中に背負って生きているような状態だった。猫はあく…

痛み

六時四十分起床。今朝も冷え込んでいる。ついつい身体に力がはいってしまう。気がつくたびに、イカンイカン、脱力脱力と思い作業の手を休めてひとつ深呼吸をする。寒さはケガを招く。いちばんコワイのがギックリ腰。そのギックリ腰について、三宅裕司が司会…

シャーリー・ホーン Shirly Horn

最近は断片的にジャズやボサノヴァといったよく知らないジャンルの音楽のお勉強をしている。この女性ジャズ・ヴォーカリスト/ピアニストも、知ったとたんに気に入ってしまったアーティストのひとり。 とにかく深い。切なく響くピアノとヴォーカル。悲しげで…

わが家の猫たち

↓腿上花子 ↓腿上花子、正面から ↓洗濯したて、たたんだばかりのタオルに潜る麦次郎。かけられたのではなく、自分で潜った。というか、かぶった。

大江健三郎『水死』

第四章「冗談はつらぬかれた」。古義人が父をモデルにした小説を書くという行為が、母や妹を傷つける…。 小説はあらゆる事実/現実世界から自由な存在であるはずなのに、現実世界から思わぬ反発や否定・批判を受けることがある。作品価値の否定ではなく、「…

バストアップ寝相/最後のにぎわい

寒くて目が醒めた。気づけば両肩が布団からはみ出している。バストアップ写真というのはよくあるが、バストアップ寝相とはどういうことだ。なぜ布団が脱げたのか、というかずり下がっていったのか、理由はまったくわからない。花子を腕枕して寝ていたので、…

一風堂と土屋昌巳のベスト

2月末に出るらしい。ジャパン好き(土屋はジャパンのラストツアーに参加しているのだ)としては、うれしい限り。 2006年に発売されたボックスセット「MAGIC VOX」はもちろんゲットした。これは本当に楽しませてもらった。中でも、元ジャパンのスティーブ・…

Tom Jobin アントニオ・カルロス・ジョビン「Inedito イネーヂト」

ボサノヴァの大御所の名盤。先日、Joe Passを紹介したときに「ジャズはしかめっ面で聴くのではなく、ミュージシャンが刻む音に合わせて身体を揺らしながら聴くのが理想、と再認識させてくれる」と書いたが、おなじことがボサノヴァにも言えて、いや、そもそ…

大江健三郎『水死』

第三章「赤革のトランク」のつづき。「森の家」に集まった古義人、アサ、マサオ、ウナイコの四人の思い(思惑?)がすこしずつ重なりはじめる。物語が大きく動きはじめる予感。一方で、開けられた赤革のトランクの中には創作上役立ちそうな資料はほとんどな…

ドス黒い赤飯と怪我の功名

何度も花子に騒がれ、熟睡できず…。六時起床。だが、フシギと寝不足感はない。冷え込んだ朝の空気に身を縮め、布団から抜け出せなくなるようなこともない。午後から大きなプレゼンが控えているからだと思う。 午前中はプレゼンの準備。企画書の最終確認(案…

番外編・本日の朝日新聞夕刊「2010年 そこからの旅(4) 古井由吉さん(作家)」

めずらしく、古井さんがインタビューに応じていた。写真も掲載。5年くらい前に世田谷ですれ違ったことがあるが、あのころよりさらに隠者の雰囲気が濃くなっている。記事にもおなじことが書いてあり、笑ってしまった。 このインタビュー連載、景気の「底」か…