わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

福永伸『星座から見た地球』

この作家のことは知らなかったのだが、新聞の書評やTwitterで評判がよかったので購入。楽しみ!星座から見た地球作者: 福永信出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/06メディア: 単行本 クリック: 21回この商品を含むブログ (34件) を見る福永信の作品はこち…

保坂和志「未明の闘争(10)」

錯綜する記憶を、錯綜するままに書いている。視点すら危うくなるのだが、記憶とは本質的にそういうものかもしれない。外的な影響によって記憶はねじ曲げられたり薄められたり濃くされたりする。視点が動く、というのもあるだろう。群像 2010年 08月号 [雑誌]…

高橋源一郎「日本文学盛衰史 戦後文学編(10)アナーキー・イン・ザ・JP」

パンク文学論。戦後日本における最大のパンクを川内康範の「死ね死ね団」(笑)に観るのだが、それはともかく、アナーキズム文学/反体制文学のクライマックスが1960年がだったとし、その代表作品として挙げられるのが高見順の『いやな感じ』であり、この作…

熱の四面楚歌/「の」が入るほう

六時三十分起床。寝入りっぱなは快適、しかし二時を過ぎると一度猛烈な寝汗で目覚め、だがたちまち眠ってしまい、四時ごろに猫に起こされ、やはり寝汗の多さに辟易としながらむずかる猫にゴハンを与えてまた眠り、五時過ぎに、今度は妙な体の冷えで目が覚め…

山崎ナオコーラ「昼田とハッコウ」(6)

作家と飲む、ということ。昼田は少しずつ、ハッコウを支えたいという気持ちが沸き起こっているようだが、まだダイレクトには描写されていないし、物語も大きくは動いていない。群像 2010年 08月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/07/07メディア:…

舞城王太郎「ドナドナ不要論」

「群像」8月号掲載。名曲「ドナドナ」のかなしさに対する批判、そしてわざわざ悲しい歌を歌ってその雰囲気に浸ることの無駄を訴える、という舞城らしいけれどいつもよりはフツーな感じの持論が展開されてから、主人公一家の、不意にやってくる不幸によってた…

圧力鍋でチャーシュー

みりんオタマ1、酒オタマ1、醤油オタマ2、水オタマ1、ウイキョウ、花山椒、コショウ、ショウガすりおろし、ネギの青いところを圧力鍋に。 たこ糸で縛った豚肉(最初から縛ってあるものを買ってきた)を、フライパンで軽く焼いて焼き色を付けておく。煮崩れ防…

夏風邪と夏休み

六時三十分起床。金曜、医者に風邪だと診断されたために自分は風邪ッぴきなのだ、体調が悪いのだ、という意識がすり込まれてしまったようで、抗生物質を飲みはじめているというのに、明らかに痰の量も咳の回数も増えている。 ウッウーン、と何度も咳払いをし…

今日の事件簿

朝寝坊事件 尻器官事件 老人体操事件 昼寝坊事件 発作誤認事件 ドナドナ事件(by 舞城王太郎) 尻発熱事件(by Pocket wifi) 不苦瓜チャンプルー事件 群像 2010年 08月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/07/07メディア: 雑誌 クリック: 6回この…

イーモバイル Pocket wifi

7月末まで、二年縛り・完全定額のプラン限定で端末1円キャンペーンをやっているので契約してしまった。レジでは本当に1円だけ払った。ちゃんとヨドバシのポイントも加算された。1pt。 無線LANだから、設定は簡単。端末にすでに設定されているSSIDとWEPキー(…

週刊モーニング

なんとなく、全体的に盛り上がりに欠ける話ばかりのような。先週ものすごく気になった「僕はビートルズ」が休載なのが原因かも。チーズスイートホーム(7) 限定版 ([特装版コミック])作者: こなみかなた出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/04/23メディア: …

痛くて気になる

五時五十五分起床。夕べは、ぼくが愛用しているのを使ってみて、カミサンがコレいいね欲しいよーというので通販で買った「竹シーツ」が届いたので広げてみたらササクレだらけで手に刺さったりして偉い目にあったのだがその後は熟睡。だが、顔を洗っていると…

ヴァージニア・ウルフ/鴻巣友季子訳『灯台へ』読了

長かった…。 一方的に流れてゆく時間により、誰もが変わらざるを得なくなっている。死んだ者もいる。だが、変わらぬ部分もある。思い出だって残っている。もっとも、思い出は埋没すればするほど、自分を追いつめてしまうこともある。 過去も現在も、苦しみも…

梅雨の空

五時五十五分起床。涼やかな朝がつづいている。梅雨寒という言葉があるが、ここ数日の朝の空気は季節外れな梅雨の寒さ、という感じではない。季節外れではなく、季節が完全に失われている。ここ数年、そう思うことが多くなった。とりわけ朝に多いようにも思…

Harold Budd/Avalon Sutra

Enoと並ぶ(って言っていいのかな)環境音楽の大御所。何年前だったかなあ、敬愛するDavid Sylvianの主催するインディレーベル「samadhi sound」から発売された作品。まさに静寂の美。静寂なオンガクは、スリリングな方向に突き進んで異様なテンションになる…

ヴァージニア・ウルフ/鴻巣友季子訳『灯台へ』

リリーの独白はつづく。頑固者の学者ラムジー氏、生前は美しかったがお節介で異様なほどポジティブシンキングだったラムジー夫人、有名になった詩人カーマイケル、大学研究員になった偏屈者のタンズリー。みんな変わった。死んでしまった者もいる。だが、記…

その場で訊けば/クイズです/ビビる/地味

五時三十分起床。ちゃっちゃかちゃっちゃかと身支度だの猫トイレの始末だのを進めるのだが、わたしをほったらかさないで、と花子が鳴くので今ひとつはかどらない。七時半から仕事をしたかったのだが、結局できず。八時から二十分かけて掃除機をかけ、メール…

Fripp & Eno/Joe Pass

Fripp & Enoの「No Pussyfooting」は隠れた歴史的名盤。わが人生におけるベスト10アルバムの中の1枚。 Joe Pass、魅力的な渋々ギターソロ。No Pussyfootingアーティスト: Robert Fripp,Brian Eno出版社/メーカー: E.G. Records発売日: 1990/08/31メディア: C…

ヴァージニア・ウルフ/鴻巣友季子訳『灯台へ』

気分だけで動き、自分のしたいことを子どもたちに押し付けるラムジー氏。そんな彼に反抗する息子ジェイムズ。ジェイムズに、専制君主的な父に反抗しろと言われ共感するものの、同時に愛情も感じてしまう娘キャム。そして、彼らが船に乗って岬に向かう様子を…

湿気と戦う

五時五十五分起床。雨は止んでいるようだ。ニュースは昨夜の参院選一色か、と思いきや、意外にも、というよりも当然ながら、と言ったほうがいいのかもしれないが、ワールドカップあり、名古屋場所あり、つかこうへい逝去(ご冥福をお祈りします)あり。現実…

水木しげる『カランコロン漂泊記』読了

2000年ごろに発売された文章&コミックエッセイの新装版。水木サンの半生があっけらかーんとまとめられている。文章もいいのだが、やはりコミックが秀逸。軍隊という集団や戦場という場所の奇妙さを、水木サンにしか書けない妙なノリで描いている。生きると…

ゲゲゲと選挙と尻とカランコロン

六時三十分起床。掃除。雲の間からわずかにシャンパンゴールドの陽が差し込んでいる。青空も、ちぎれちぎれではあるがのぞいている。掃除。 十一時、カミサンと杉並アニメーションミュージアムへ。シアターで「ゲゲゲの鬼太郎」第2作目(70年代)上映会。htt…

ヴァージニア・ウルフ/鴻巣友季子訳『灯台へ』

ラムジー夫人との思い出に浸りながら絵を描くリリーの目に、いつの間にか涙が……。思い出は時に批判であり、時に熱烈な愛情表現であり、とめまぐるしく変わるのだが、その振れ幅の大きさこそがおそらくは涙の源。悲しさ、さみしさだけが涙を誘うわけではない…

秘密

六時三十分起床。掃除。 讃岐うどんで昼食後、外出。仕事だ。梅雨の中休み、雲は多いが夏らしい形のはっきりしたものがひとつ、ふたつ、みっつ、と目に付く。 十五時前、深大寺着。あまり詳しく書けないのだが、某案件のために某所(お寺ではない)を取材。…

ヴァージニア・ウルフ/鴻巣友季子訳『灯台へ』

ラムジー氏と子どもたちの関係を心配しつつ、ラムジー夫人がいたころの思い出や、もしまだラムジー夫人が生きていたら、といったことを夢想しながら絵を描くリリー。思い出のほうが、現実よりも数段生き生きとしているように思えるのは、ウルフがつくりだし…

ロルフィング・第7回目(首、顔、頭)

言われるまで気づかなかったが、後頭部、つまり頭と首の境目あたりが力んでいたらしい。これを直すところからセッションはスタート。アタマと、それを支える首のバランスが取れたような気がする。アタマの位置がよくなったから重心を取りやすくなったようで…

iOS4の恩恵/政府主導のデフレ

六時起床。ひんやりとした朝の外気は、今が梅雨だということをすっかり忘れさせてくれる。しかし、少し体を動かすだけで、全身から汗が噴き出してくる。季節は空を覆う厚い雲にひっそりと隠れて、どうやって自分の存在を実感させてやろうかと虎視眈々、とい…

iOS4で、Palm Bluetooth Keyboardを使うことはできるか?

結論。使えます。cmd+spaceで日英切替もできます。うれしい。

ヴァージニア・ウルフ/鴻巣友季子訳『灯台へ』

ラムジー氏と息子たちは、ヨットに乗って灯台のある岬へと向かう。気分屋の専制君主的父親と、反抗期まっさかりの子ども、という構図。灯台へ/サルガッソーの広い海 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 2-1)作者: ヴァージニア・ウルフ,ジーン・リース,鴻巣友…

週刊モーニング

「バガボンド」、連載再開。でも、物語はほとんど動いていない……。連載が再開されるたびにスロースタートになる作品。「GIANT KILLING」は、現代のビジネスマンがリーダシップを学ぶためのお手本にしそう。バガボンド(33) (モーニング KC)作者: 井上雄彦,吉…