わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

葛西善蔵『子をつれて』

これも青空文庫。以前から読みたいと思っていた作品。冒頭をちょっと読んだが、うん、今のところは典型的なダメ男小説。子をつれて (岩波文庫 緑 56-1)作者: 葛西善蔵出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1952/10/05メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この…

芥川龍之介『或阿呆の一生』

ぷちぷちを連れて病院に行く電車内で、iPod Touchにインストールした青空文庫版を読んだ。今読むと、とんでもなく実験的な作品。断片を断片のままさらけ出すことで、全体像をつくろうとしている。狙いはもちろん、その全体像を曖昧にすることだ。曖昧な世界…

星野智幸『俺俺』

増殖した俺以外の俺は、俺にとって必ず味方となるわけではない、らしい……。俺俺作者: 星野智幸出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/06メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 101回この商品を含むブログ (63件) を見る星野智幸の作品はこちら。

アンコは地球を救う

五時五十五分起床。喉が痛む。喉と言うよりはほとんど口腔内に近い、かなり上のほうだ。右側だけが腫れている。飲み物を飲み込むのがほんの少しだけだがシンドイ。 動物たちの世話をはじめるが、持病の肝臓が悪くなって病院で注射されたばかりのインコのぷち…

星野智幸『俺俺』

俺は増殖をはじめる。それは無から俺が多発していくということではなく、俺が俺のいる世界から俺とおなじ存在を無意識のうちに見つけ出す、ということだ。解釈、といってもいいかもしれない。解釈次第で、世界は俺になるのかもしれない……と書くと、なんだか…

染み込む光

六時起床。少し喉が痛い。だが空の表情はその痛みを吹き飛ばすほどあっけらかんといている。そう見えた。朝から青は深く、雲の白は濃く、激しい。 ゴールデンウィークに突入したが、関係なく仕事。カミサンは今日から個展がスタートするので早朝から会場に向…

週刊モーニング

え、ええ〜ッ!?「ReMember」、そっちの方向の話だったんスか? ReMember(1) (モーニング KC)作者: 王欣太出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/03/23メディア: コミック クリック: 17回この商品を含むブログ (29件) を見るReMember(2) (モーニング KC)作者: …

ハイテンション療養

五時四十五分起床。早朝からただひたすらに黙々と仕事、のつもりだが、かなり花子にジャマされた。 インコのぷちぷちが体調不良。テンションは高く、カゴに貼り付いてギョンギョンと元気に鳴きわめいているのだが、便がゆるく水分ばかりになっている。嘔吐し…

星野智幸『俺俺』

増殖する俺。自然と塗り替えられていく記憶。曖昧であることが当然になったようなアイデンティティ。個がゆらいでいる。個がゆらげば、世界も揺らぐ。その、揺らいだ世界の全体像まで読ませてもらえるのだろうか、と思った。俺俺作者: 星野智幸出版社/メーカ…

猫にあわせる、あわせないと噛まれる

一晩中、花子がくっついて寝ていた。といっても二時間ごとに起こされ、そのたびに部屋やら廊下やらをうろうろするのに付き合うのだから、ずっと体を密着させていたわけではない。夜は猫の生活リズムに人があわせるようになってしまった。といっても完全に一…

荒木飛呂彦『STEEL BALL RUN vol.23―ジョジョの奇妙な冒険Part7 (ジャンプコミックス) 』

どうやら連載は最終回を迎えたらしい。ディエゴ・ブランドーのスタンドがとんでもないことになっていたらしいのだが…気になる。時よ止まれ!!!! やれやれだぜ。STEEL BALL RUN スティール・ボール・ラン 23 (ジャンプコミックス)作者: 荒木飛呂彦出版社/…

星野智幸『俺俺』

大江健三郎賞受賞作品。随分前に買ったのだが、なんとなく読む機会がなかった。『苦海浄土』に取り組みはじめていたからかもしれない。でもあの作品は、しばらく封印する予定。水俣病と福島第一原発の状況が重なりあい、奇妙な感覚に陥ってしまうからだ。作…

放ったオナラはどうにもならん

五時四十五分、半裸の小島よしおと埃まみれの部屋でボソボソとひからびかけたピザを食べている夢で目が覚めた。晴れ。善福寺川では、今朝もカワウが翼を干していた。 早朝からフルスロットルで仕事。集中力や発想力、構成力が暴発していく。おまけにボヤキも…

慌てて書いてみました

五時五十分に起き慌ただしく身支度してから少し仕事をし掃除をしてから西荻窪駅前に向かい郵便局銀行銀行信用金庫と金融機関をハシゴして事務処理をし晴れているなあと思いながら帰宅し仕たら得意先から請求書が届いていないと連絡があったのだがどうやらそ…

三浦雅士「孤独の発明」(17)

歴史とは言葉によってつくられる。そして歴史は限りなく文学に近い。いや、文学を超越して、神話として存在する……そんなことかな。 言葉によって語られる神話としての歴史。ということは、歴史はあらゆる表現で語られる可能性があり、同時にどんな表現でも語…

風景よりも先に

六時二十分起床。たっぷり寝たためだろう、すっきりした目覚め。五時間程度の睡眠でも足りていると感じていたが、実はそんなことはないのかもしれない。カーテンを開ける。窓外の風景よりも先に朝日の光が目に飛び込んできた。 身支度とドウブツたちの世話を…

三浦雅士「孤独の発明」(17)

歴史を語ることが孕む孤独。群像 2011年 05月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/04/07メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 53回この商品を含むブログ (17件) を見る三浦雅士の作品はこちら。

気まぐれな嵐と睡眠時間

五時四十分起床。昨夜は胃痛で二十二時には横になり、二十三時には布団を敷いて寝てしまったから、二十二時から計算すれば七時間四十分も寝たことになる。五時間台に慣れていたから、眠りすぎた感がある。寝過ぎると頭痛がひどくなるのが常だが、どういうわ…

ATOK Pad

愛用するPIM/アイデア発想アプリ「iMandalart」が正式に対応したのを機に、今さら感はあるけれど導入。さくさく動くわ、クラウド系サービスとの連動がすさまじいわ、メモ帳としても十分な機能があるわ、文句なし。これを機に、Macのローカルと同期させて使っ…

伊坂幸太郎「PK」

「群像」五月号掲載。伊坂作品、実は読んだことがない。エンタメ系という先入観と、流行作家への抵抗というねじくれた意識があって手が出せなかった。ところが「群像」に掲載されるとそれらがたちまち消えてしまう。「群像」の影響力なのか、それとも自分が…

串カツ苦しい

五時四十五分起床。早朝から黙々と仕事。かなり仕事は立て込んでいるというのに、どういうわけか、ほとんど電話が鳴らない。メールも来ない。集中して作業してくれ、ということなのか。 夜、カミサンが吉祥寺の「肉のサトウ」で買ってきた串カツで夕食をとっ…

Jakszyc, Fripp & Collins「Scarcity of Miracles: a King Crimson Projekct」

正式ラインナップではなく、実験的小規模ユニットである「ProjeKct」名義。おそらくフルラインナップでのアルバム発表はもうないだろうし、ひょっとするとこれが最後のクリムゾンがらみのオリジナルアルバムになるかも…と、ちょっと覚悟しながらポチった。Sc…

David Sylvian「Died in the Wool」i

シルヴィアンの新作はリミックス+新曲という構成らしい。ずいぶん前にアマゾンでポチったが、ブログで紹介するのを忘れていた。Died in the Woolアーティスト: David Sylvian出版社/メーカー: Samadhi Sound UK発売日: 2011/05/31メディア: CDこの商品を含…

三浦雅士「孤独の発明」(17)

「群像」5月号掲載。言語の欲について。人の欲ではない。言語そのものが性質、本質として内包している、表現することの欲。書き手の意思に反するかのように、生命を得た言葉が書き手が思ってもみなかったことを語りはじめる…。これはよくわかる。コピーを書…

うんこをなびられて

五時五十五分起床。曇り。窓の結露がまた増えはじめている。もっともこれは一過性のものだろう。いつかは乾く。乾いたら窓掃除だ。結露の多い冬の間に、わずかではあるがカビが発生したようだ。いや、カビではなくて埃が固まったものかもしれないが。わから…

コメ専用土鍋

夏の電力不足の時期は土鍋でコメを炊こうと思っているのだが、鍋料理用に使っている土鍋はそこがすこし焦げているせいか、どんなに火加減を調整しても、真っ黒黒助のコゲができてしまう。専用土鍋なら大丈夫かな、と思った次第。買うなら三合用かな。和平フ…

高橋源一郎「日本文学盛衰史 戦後文学篇」(17)

「群像」5月号掲載。高橋さん、いち早く震災をテーマにしてきた。「戦後」という言葉、あるいは「戦争」という言葉と、地震後の日本の状況が重なりあう。高橋さんが考える戦争とは、兵器による破壊行為や侵略行為のことではなく、イデオロギーの崩壊と再生…

まどわされがち

六時起床。雨。まったく気づかなかったことに驚く。この感覚の鈍さは、日常の慌ただしさに雨音を掴む聴覚や湿り気を感じる皮膚感覚が狂わされたからか、それとも震災の影響なのか。思えばこの一カ月と少々、毎日毎時、感覚を研ぎ澄ませながら暮らしてきた。…

保坂和志「未明の闘争」(19)

猫の闘病記、猫の地震体験、そして主人公のかなりマヌケでカッコ悪い不倫旅行。群像 2011年 05月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/04/07メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 53回この商品を含むブログ (17件) を見る保坂和志の作品はこちら。

山崎ナオコーラ「昼田とハッコウ」(15)

クリスマスイブのトークイベント。その後に昼田が枕元にそっと置いた絵本がきっかけで、息子・銀二はようやく父・昼田に心を開きはじめる。群像 2011年 05月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/04/07メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 53回この…