物語の新しい語り方、なのだろうか……。実験的なのだが難解ではない。作品世界に読者をぐいぐいと引き込む力もある。だが、ここに描かれた会話はいい加減の極み。したがって読者もいい加減な与太話としてそれを読む。コミュニケーションを成立させないことか…
六時起床。ウグイスの声を期待して窓を開ける。耳を澄ますのではなく、耳で音をたぐり寄せる。そんな感覚の探し方だ。すぐに声は聞こえた。だがたちまち遠くなり、カラスたちの鳴き交わしと入れ替わる。そこに時折、カルガモの弁がふるえるような声が混じる…
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