わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2012-03-30から1日間の記事一覧

福永信『一一一一一』読了

物語の新しい語り方、なのだろうか……。実験的なのだが難解ではない。作品世界に読者をぐいぐいと引き込む力もある。だが、ここに描かれた会話はいい加減の極み。したがって読者もいい加減な与太話としてそれを読む。コミュニケーションを成立させないことか…

蕾見

六時起床。ウグイスの声を期待して窓を開ける。耳を澄ますのではなく、耳で音をたぐり寄せる。そんな感覚の探し方だ。すぐに声は聞こえた。だがたちまち遠くなり、カラスたちの鳴き交わしと入れ替わる。そこに時折、カルガモの弁がふるえるような声が混じる…