「新潮」八月号掲載。音の記憶についての語りが、いつしか悲愴な記憶の語りへと変質していく。悲しみを引き出したいのではなく、何かを批判したいのでもなく、ただ、語る。そこで語られた言葉と言葉のつながりから、あるいは断絶から、何かを探り、引き出そ…
六時起床。朝のうちだけ涼やかに猫を被っているものの、日中になると猛暑はじわじわと、しかし確実に牙をむく。噛まれて吹き出すのは血ではなく汗だ。 十三時、茗荷谷へ。木蔭を選んで歩く。打ち合わせ一件。エアコンの効いた会議室でなら脳味噌が冴える、と…
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