わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2012-09-17から1日間の記事一覧

村田喜代子「屋根屋」(3)

「群像」十月号掲載。主婦の孤独と、屋根屋の孤独。ふたつの孤独が、「夢」でつながる。かなり薄くて、あわいつながりではあるが。本作にも、ブレット・ロットの作品ほどではないけれど、分裂する家族の兆しがあるような……。 屋根屋が見た、亡き妻や流産した…

ブレット・ロット/岸本佐知子訳「家族」

「群像」十月号掲載。分裂する家族、他人化する家族。反発する家族、理解しあえない家族。わかってはいても、つい団欒を夢見てしまう。それもまた家族。群像 2012年 10月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/09/07メディア: 雑誌 クリック: 3回こ…

掠奪猫/祖母の呼び方

猫は人の道具を奪う。奪って自分のものにする。だが、飽きればすぐに返してくれる。だから奪われたのではなく借用されたと解釈すべきなのではあるが、どういうわけか、奪われた、取られた、ひどい、返せ、と文句を言いたくなってしまう。もちろん本心からで…