わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

中上健次『化粧』

「楽土」。袋小路にはまりこんだようなDV。化粧 (講談社文芸文庫)作者: 中上健次,柄谷行人出版社/メーカー: 講談社発売日: 1993/08/04メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (4件) を見る中上健次の作品はこちら。『千年の愉楽』が近々映画化さ…

雪の中の取材

五時四十五分に起きて雪が降っていて新潟か長野の山奥のスキー場あたりのような錯覚をするほどで舞う雪積もる雪に圧倒されながらせっせと身支度、本当は八時ちょい前に出ればいいのに心配だったから七時半に家を出ると案の定、中央線は尋常ならざる激混みで…

中上健次『化粧』

「天鼓」「蓬莱」。関係のなさそうないくつかの事柄により、短篇小説の世界を重層化している。化粧 (講談社文芸文庫)作者: 中上健次,柄谷行人出版社/メーカー: 講談社発売日: 1993/08/04メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (4件) を見る中上…

疾風怒濤

五時五十分起床。家の裏手を流れる善福寺川でチュウサギが捕食しているのをのんびり眺め、さてそろそろ仕事、と手を動かしはじめた途端に疾風怒濤、あっという間に時間が過ぎた。 午後、後楽園にて打ち合わせ二本。帰宅後もなんやかんやと落ち着かず。ただし…

今日の事件簿

緩急事件 奇跡のキリン事件 Sylvianのベスト届いた事件 「ガラスの仮面」48巻届いた事件 Victim of Stars 1982-12アーティスト: David Sylvian出版社/メーカー: virgin発売日: 2012/02/27メディア: CD クリック: 5回この商品を含むブログ (3件) を見るガラス…

中上健次『化粧』

「浮島」「穢土」。性愛、暴力、にわか信仰、そして差別……。落ちる理由も、尊くなれる理由も、そこには同時に存在しているような気がする。だが、男たちは落ちる。人を殺め、落ちる。化粧 (講談社文芸文庫)作者: 中上健次,柄谷行人出版社/メーカー: 講談社発…

平穏な休日

六時三十分起床。身支度、掃除の前半戦、「仮面ライダーフォーゼ」。 八時三十分、久々にランニングへ。寝違えだのノロウィルスだのでしばらく走れなかったので、うずうずしていた。いきなり長い距離を全力で、となるとヘバりそうなので、軽めに走ることに。…

美内すずえ『ガラスの仮面』(48)

今日発売かよ。知らんかった。ガラスの仮面 48 (花とゆめCOMICS)作者: 美内すずえ出版社/メーカー: 白泉社発売日: 2012/02/25メディア: コミック購入: 8人 クリック: 309回この商品を含むブログ (65件) を見る

中上健次『化粧』

「欣求」「草木」。読めば読むほど生きることの業の深さを強く感じ、袋小路に入り込んでしまう。だがなぜか、そこから抜け出す道も、わずかではあるが見えている。ただ、見えてはいても素直に直視ができない。そこにツバを吐くように生きる。あるいは見えぬ…

へたっくそ

六時三十分起床。今朝は雨が降る、と予報でわかっている日は大抵、目が覚めるとまず耳を澄ます。雨音は聞こえるがどこか籠もった感じなのは、じわじわと寄り来る春の暖かさに中和されているからなのかもしれない。 朝からツイッターのフォロワー同士でパンク…

中上健次『化粧』

比較的初期に書かれた短篇集。ひとまず読んだ巻頭作「修験」は昭和四十九年の作。『枯木灘』『岬』に登場した秋幸のその後を、そして中上自身を彷彿とさせる男が、家庭内暴力の果てに妻と別居することになり、故郷の熊野の修験者たちが歩いた山道を、蝉時雨…

王欣太『ReMember』(5)

劉が楊宝徳の部下になっちまうところから、覚醒した龍治が動き出すまで。細かく読み直すと、あっちこっちに今の連載に至る伏線がたーくさん仕込まれているのがわかる。王欣太、やっぱり天才だわ。ReMember(5) (モーニング KC)作者: 王欣太出版社/メーカー: …

今日の事件簿

ごはんかいじゅうパップ事件 ノロからの恢復事件 おばあちゃん、そこで席を譲る必要はないんだよ事件 まんじゅうどこだ事件

週刊モーニング

「ReMember」朝本の組長と龍治の対面。どう動く? どう変わる? 「社長 島耕作」またまたすっぽんぽんの女性が。ReMember(5) (モーニング KC)作者: 王欣太出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/02/23メディア: コミック クリック: 1回この商品を含むブログ (…

高橋源一郎「日本文学盛衰史 戦後文学篇」(21)

「群像」三月号掲載。いよいよタカハシさんは、戦後文学とは何なのか、という本質に迫る。それは、戦後とは何なのかを定義するのと同義だ。そして戦後の本質を定義することは、時代の本質を見抜くことにつながる……。群像 2012年 03月号 [雑誌]出版社/メーカ…

キリンと終電

David Sylvianの誕生日。 二つ、夢を見た。その一。学校のプールのような場所だが、夜景が美しい。静まりかえる中、ぼくは白いキリンとプールを縦横無尽に泳いでいる。キリンは水面から首を出すことなく、潜ったまま泳ぎつづけた。白い首が白蛇のように見え…

保坂和志「未明の闘争」(29)

「群像」三月号掲載。公園の様子を総なめって感じでひたすら描写。冴え渡る迷走っぷり(笑)。群像 2012年 03月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/02/07メディア: 雑誌購入: 2人 クリック: 5回この商品を含むブログ (9件) を見る保坂和志の作品…

猫の日のノロ

猫の日。 五時五十五分起床。昨夜の下痢や胃痛はすっかり治まっている。だが胃は何か異物を詰め込まれたような重さと違和感を感じつづけている。念のため、かかりつけ医の診察を予約。 仕事。ほぼ一日、某公共団体の新聞広告に取り組みつづけた。 夕方、河合…

風邪かな

六時起床→仕事→掃除→仕事→発芽玄米→仕事→打ち合わせ→メロンパン→仕事→鶏肉のトマトソース煮→仕事→下痢→軽い吐き気→仮眠→軽く風呂→日記→おやすみ風邪の効用 (ちくま文庫)作者: 野口晴哉出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2003/02メディア: 文庫購入: 10人 ク…

大江健三郎「晩年様式集(3)」

「群像」三月号掲載。大江本人をモデルにした主人公・長江古義人の作品を、身内の女たちが批判しようとしている。 長江古義人が書いた作品のタイトルは大江が書いたものと同名でおそらくは同内容、それを自分が生み出した作中の登場人物たちに批判させる…。…

つづくねぶそく

五時四十五分起床。しばらく早起きすべき理由を思い出せず、布団の中でグダグダしてしまった。 八時十五分、出発。九時過ぎ、四ッ谷着。某所にて某企業のカタログのプレゼン。反応があまりにドライ&シビアすぎてげんなりしてしまう。気持ちを切り替え、帰宅…

古井由吉「紙の子」

「群像」三月号掲載のエッセイ。紙という道具に対する古井さんのスタンスや愛着から、言葉をつむぐ者としてのこだわり、そして創作のヒミツ(のごく一部)が垣間見える、不思議な掌編。群像 2012年 03月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/02/07…

「問いに満ちた「道化師の蝶」の新しい試み」円城塔/沼野充義

「群像」三月号掲載。円城塔の芥川賞受賞記念インタビュー。作家としての土台になっているはずの過去の読書体験がフツーの作家とは大きく異なっている。なるほどなあ。レム好きってのは納得。群像 2012年 03月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/…

真夜中の反哲学

身体的理由によるものなのか精神的理由によるものなのかは今ひとつはっきりしないものの、この数カ月で幾度か集中的に経験しているのだから、何らかの変化が自分に訪れているということなのだろうか。深夜に目が覚め、そのまま眠れなくなった。仕方ないので…

金井美恵子『ピース・オブ・ケーキとトゥワイス・トールド・テールズ』読了

幼い日の、婦人服の仕立て業を営む母や伯母、祖母と暮らす日常、父が知らぬ女性と一緒に暮らすために家を出て行ったときの記憶、その後の父との再会、父の死、そして大人になってからの自分の恋と別れ――。この作品に明確な物語の流れはなく、記憶と感情の断…

粉糖と青空

六時三十分起床。カーテンを開け窓を開けると、粉糖をたっぷりとかけたブッシュドノエルを連想させる家々の屋根に積もった粉のような雪が目に飛び込み、道路も積雪しているか、と慌てて目を凝らし身を乗り出して外を見るが、路上には雪の名残りどころか湿っ…

今日の事件簿

15分寝坊事件 ものすごくいいこと事件 バスプラトロプラ事件 手ぬぐいを首に巻いて仕事事件

週刊モーニング

「ReMember」、まだまだ増えるZAP仲間。革命か? 革命なのか?ReMember(5) (モーニング KC)作者: 王欣太出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/02/23メディア: コミック クリック: 1回この商品を含むブログ (17件) を見るReMember(4) (モーニング KC)作者: 王…

助走距離

六時五分起床。わずかに寝坊。だが慌てない。むしろ落ち着いて身支度をしている。多少ではあるが時間に余裕が出てきた。一番大きな山は飛び越えることができたのかもしれない。もっとも安堵感が生まれるわけではなく、助走距離を伸ばせるようになったという…

金井美恵子『ピース・オブ・ケーキとトゥワイス・トールド・テールズ』

「裏切りの耳、紙の肉体」「紙の肉体、裏切りの耳」。運命の繰り返しなのか…。 ピース・オブ・ケーキとトゥワイス・トールド・テールズ作者: 金井美恵子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2012/01メディア: 単行本 クリック: 24回この商品を含むブログ (46件) …