わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

中沢新一『野生の科学』

ユングと曼荼羅、つづき。構造を持つ無意識。曼荼羅のトポロジー。なるほど。野生の科学作者: 中沢新一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/08/02メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (27件) を見るアースダイバー作者: 中沢新一…

中上健次『異族』

ジャングルに向かう青アザの三人とマウイ。異族―中上健次選集〈2〉 (小学館文庫)作者: 中上健次出版社/メーカー: 小学館発売日: 1998/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (8件) を見る異族作者: 中上健次出版社/メーカー: 講談社…

音を奪う

六時三十分起床。軽い胃痛。昨夜のピザのせいだろうか。胃薬。 強い雨。しかし雨音はさほど響かない。冬は音が響きにくいのか、それとも雪になる兆候なのか。雪は空から音を奪う。 仕事。気付けば雪になっていた。横殴りの雪。風は強い。さほど美しく見えな…

中沢新一『野生の科学』

ユングと曼荼羅。曼荼羅の起源について。なるほど、原初は仏教の世界観を示すために描かれていたわけではないのだな。野生の科学作者: 中沢新一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/08/02メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (27…

中上健次『異族』

外国の内紛に介入させられようとしている青アザの三人と、偶然、いや半分は自分の意志で彼らをナビゲートすることになった黒人混血のマウイ。タツヤたちは、マウイから路地の人間の血を感じ取る。異族―中上健次選集〈2〉 (小学館文庫)作者: 中上健次出版社/…

欲求と身体のはざまで

一晩中猫たちが交互に鳴きわめいていた。相手をしつづけていたので断片的にしか眠れず。六時三十分、もっと寝たい気持ちを抑えながら起床。おさえながらおきる、と単純に書くと矛盾した感じがするが、おさえる対象とおきた主体は別々の存在だからおかしくは…

中沢新一『野生の科学』

サヴァン症候群(作中ではサヴァン自閉症)における野生性。コミュニケーション能力、感受性、美的感覚。野生の科学作者: 中沢新一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/08/02メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (27件) を見るア…

中上健次『異族』

高速艇がどこかの島に停泊。そこで青アザの三人は、黒人混血児と再会。彼は自分にも青アザがあると主張するが、三人は受け入れることができず…。 偶然に次ぐ偶然、そして飛躍する大胆な物語構成。中上は路地の物語空間を世界に拡張したかったのだろうか。そ…

くすぶり

六時三十分起床。朝から布団を干したものの、晴れたり、微妙に曇ったりと天気は気まぐれに表情を変えつづけ、干してもあまり効果はないか、と何度も考えたが、陽が高く昇るにつれて雲は空の果てによけられるように消えていった。 午前中は掃除。午後は買い出…

中上健次『異族』

高速艇に乗せられ、国外に連れて行かれるタツヤたち。物語は大きく動き出す…のか? 異族―中上健次選集〈2〉 (小学館文庫)作者: 中上健次出版社/メーカー: 小学館発売日: 1998/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (8件) を見る異族…

週刊モーニング

「グラゼニ」プロってこういうもんかも。 「カレチ」原発問題と重ね合わせて読んでしまった…。 「ミーファ」おさせ、という表現が気に入ったwww。グラゼニ(8) (モーニング KC)作者: アダチケイジ,森高夕次出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/11/22メディア…

タバコではないがアカン

六時起床。昨夜は咳で熟睡できず。猫が大騒ぎしていたせいもあるが。 午前中は念のためかかりつけ医のところへ。やはり喘息発作は出ていない、という診断。しかし喉は腫れているようだ。漢方薬を処方していただいた。 午後から書斎で仕事。咳は落ち着いたが…

タバコがアカン

六時起床。午前中は資料整理。午後より川崎へ。某クライアント訪問後、喫煙の習慣がある印刷会社の営業さんたっての希望でルノアールで打ち合わせ。最近は喫煙者の避難場所として機能している場所だ。逃げようかと思ったが、そうもいかなそうだ。シムビコー…

保坂和志「未明の闘争」(40)

「群像」2月号掲載。二十一世紀版「別れる理由」になりつつあるような…。群像 2013年 02月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/01/07メディア: 雑誌この商品を含むブログ (4件) を見る保坂和志の作品はこちら。

一瞬の熟睡

五時四十五分に起きたつもりが、六時十分になっていた。一瞬意識が飛んだ気がする。その間、熟睡していたのだろう。 仕事はまださほど立て混んで折らず、今日はかなりマイペース。午前中で今日締切の案件を終わらせてしまったので、午後はドコモショップで不…

村田喜代子「屋根屋」(6)

「群像」2月号掲載。今回はちょっと呑気。群像 2013年 02月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/01/07メディア: 雑誌この商品を含むブログ (4件) を見る村田喜代子の作品はコチラ

「群像」2月号

12星座をモチーフにした短篇小説の特集。その星座生まれの作家を割り当てたみたい。気鋭からベテランまで。結構豪華な顔ぶれです。 牡羊座=橋本治 牡牛座=原田ひ香 双子座=石田千 蟹座=佐伯一麦 獅子座=丹下健太 乙女座=姫野カオルコ 天秤座=戌井昭人…

引きずれば汗

五時四十五分起床。体調はかなり回復したようだ。干からびたゴボウの感覚はない。 おだやかな天気。寒さはふわりと和らぎ、小さな春の花くらい咲いていてもいいかもしれない、と思わせる陽気だが、それは気分による影響なのかもしれない。誰もが厚いコートや…

中上健次『異族』

暴動。そして物語は、石垣島から次の場所へ…。異族―中上健次選集〈2〉 (小学館文庫)作者: 中上健次出版社/メーカー: 小学館発売日: 1998/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (8件) を見る異族作者: 中上健次出版社/メーカー: 講談…

中沢新一『野生の科学』

トロブリアンド諸島の、贈与をベースとした経済システム「クラ」に関する考察。対価交換がリニアな経済(交通?)だとすれば、クラは螺旋状のノンリニアな経済。贈与の螺旋構造が生まれる大きな富。イメージとしてはつかみやすいが、実際の経済構造としては…

干からびたゴボウのように

五時四十五分、セットした目覚まし時計のアラームで目を覚ます。昨夜の下痢があまりにひどかったせいだろう、排せつ後の下半身に力のまるで入らないわなわなとした感覚が全身にしぶとく残っているように思えた。体が干からびたゴボウにでもなったようだ。よ…

流れる記憶

六時三十分起床。終日静養。 夜、突然の腹痛…。というわけで、この日記は翌日に書いている。ウンコといっしょに一日分の記憶も流してしまったか、というくらい、何も思いだせない…。

夏目漱石『明暗』

これも青空文庫で読んでる。実は以前、3分の1くらいまで読んでいたのだが、一年以上空いてしまって内容をかなり忘れていたので、読み直している。明暗作者: 夏目漱石発売日: 2012/09/27メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る明暗 (新潮文庫)作者: 夏…

坂口安吾「いづこへ」

青空文庫に登録されているのを見つけ、数年ぶりに再読(たぶん五回目か六回目か…もっと多いかもしれない)しようとしたのだが…読めなかった。十代後半から二十代にかけて、強く共感していた作品だというのに、四十三歳になった今の自分にはまったく馴染まな…

柳宗悦『雑器の美』

高校時代、現代文の教科書に本作が載っていた。衝撃的な内容だった。美のあり方、見つけ方を教わった気がした。ところが、作品のタイトルは覚えていたが作者をすっかり忘れていた。短い評論なので、おそらく探してもうまく見つけられないだろうなあ、と長年…

中沢新一『野生の科学』

深沢七郎作品の野生性。なるほど、おもしろい。深沢作品、がっつり読んでみたくなった。野生の科学作者: 中沢新一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/08/02メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (27件) を見るアースダイバー作者:…

中上健次『異族』

道場の火災。そしてウガジンとタツヤの駆け引き。その駆け引き、二人の意志よりも、その周囲の思惑のほうがはるかに大きい。自らの意志が働けば働くほど、二人は翻弄されていく。異族―中上健次選集〈2〉 (小学館文庫)作者: 中上健次出版社/メーカー: 小学館…

換羽の孤独

六時三十分起床。インコのぷっちゃん、昨日から換羽が本格化。日課になっている朝のカゴ掃除、糞の始末というよりも羽毛の始末になってしまう。迂闊に作業すると羽毛は舞う。手を動かした時の風圧でも舞う。荒い呼吸をしていても舞う。舞えば散らかる。作業…

Mick Karn「Dreams of Reason Produce Monsters」

今日は元ジャパンのベーシスト、ミック・カーンの命日です。というわけで、一番気に入っている作品をご紹介。まったくポップじゃないしヘンテコリンだしベーシストらしからぬ内容なんだけど、デヴィッド・シルヴィアンの「Brilliant Trees」と並んで、10代の…

中上健次『異族』

下部組織の暴走族が石垣島民に丸太を投げつけられて死亡したため、自身が党首を務める右翼団体のメンバーを石垣に集めるタツヤ。青アザの朋輩たちは暴動を止めようとするが…。 不安定なアイデンティティは、政治闘争の火種でもある。そして、タツヤが捨て、…