わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2015-03-01から1ヶ月間の記事一覧

今日の事件簿

いきなり税務署事件 いきなりカツラ事件 いきなり吉祥寺事件 いきなりOK事件 いきなり17日契約事件 いきなり20日実行事件 いきなり蕎麦事件 のんびり歩いて帰る事件

冷たい風が

震災から四年。何も変わらない部分と、大きく変わった部分と。変わってほしい部分が変わらず、変わってほしくない部分が大きく変わってしまった。そんな四年。間違っている、という小さな憤り。そして、そんな憤りを和らげてくれる、小さな小さな、変わって…

片岡義男「おでんの卵を半分こ」

「群像」2015年4月号掲載の短篇。よくある日常の風景から、半歩だけはみ出したような世界。日常からハレの日に向かうのではなく、日常から別の、自分とは違う人たちが属している日常にはみ出すような感覚。全裸セルフポートレートを撮り続ける女性カメラマン…

小雨上がり

東京大空襲の日。四年前から、悲劇の日が、二日ばかりつづくことになってしまった。空襲は歴史の一部になってしまった。東日本大震災もやがて歴史になってしまうのだろうか。だが、事件が歴史として語られるには、事態の収束が絶対的に必要になる。収束でき…

保坂和志『カフカ式練習帳』

死の直前の猫の匂いとベケットの一節の話は胸と脳みそにグサリと刺さってくる。一方、高架線に犬が迷い込む話と子どものけんかにゴジラという名前の犬が乱入してくる話はおかしくてたまらない。基本、猫は悲しいけれど幸せで、犬はおもしろくて幸せ。そんな…

季節のぐだぐだ

五時五十五分起床。今日は麦次郎、起こしに来てくれなかった。だがゴハンはしっかりねだられた。 曇天。徐々に天気は崩れはじめて小雨がぱらつき、気温も下がるのだが冬に戻るという感覚ではなく、ギリギリのところで、もう春だ、という妙な確信があるものの…

保坂和志『カフカ式練習帳』

保坂和志といえば猫。彼の飼っていた猫や彼が出会った猫を題材にした断片小説はちょいちょい出てくる。これは完全な創作なのかもしれないが、伯母の家を訪れると八匹くらいの猫がいて、その子たちといっしょにゴハンを食べた、なんていう作品は微笑ましいの…

起こされる/逸れてゆく

六時三十分、十年ぶりに、麦次郎に起こされる。お腹が空きすぎたらしい。大声で叫ばれる前にゴハンを与える。 午前中は掃除と片づけ。昨日のグリーンカレーをココナッツミルクとナムプラーでスープを伸ばし、麺をぶち込んでインチキカオソイにして食べた。 …

鷲田清一『〈ひと〉の現象学』

「こころ」の章。「こころはどこにあるか」という問いに対し、頭だの胸だの下半身だのと身体の一部を答えることが多いものの実際に確認できるわけではなく…という問いを出発点に、こころというモノの正体について深く考察している。著者は、こころは生来的に…

ちょっとさみしいが

六時三十分起床。雨。雨足はさほど強くないが、降ったり止んだり、そして気温も低い。ランニングに行きたかったが急に強く降ったり気温がガクンと下がったりが怖かったので、今日は大人しく家にこもることに。 午前中は掃除。日本そばで昼食。午後は一時間ほ…

保坂和志『カフカ式練習帳』

二階から降りなくなった猫、そして屋根裏に住みついたシベリアン・ハスキー。わはは。 カフカ式練習帳 作者: 保坂和志 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2012/04/18 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (13件) を見る 朝露通信 作者: 保坂和志 出版社/…

ありがたき小忙しさ/花の力

五時五十分起床。曇天。麦次郎に大騒ぎされる前にゴハンを与えてしまうが、結局大声でおかわりをねだられた。 仕事。某案件をじっくりチェックしてからメールで納品。午前中は少し時間が空いたので資料と名刺を整理。すでに退職された取引先担当者の名刺が山…

今日の事件簿

カレンダーずれてますよ事件 時計のカレンダーもずれてますよ事件 毎度ありがとうございます事件 猫はなかなかないですねー事件 ソフトクリーム濃いですねー事件 イカの幻臭事件 おそなえもらったありがたい事件 ザンギそんなに濃くないですねー事件 ゲイリ…

山本耀司『服を作る モードを超えて』

ちょっと前から、暇な時にチョコチョコっと読んでいる。山本耀司の生い立ち、ブランド立ち上げ、そしてパリコレへの挑戦が本人のナマの声で語られている。耀司さんへのインタビューを文字おこしし、編集して一冊の本にまとめたようだ。 服を作る - モードを…

保坂和志『カフカ式練習帳』

猫とホタテ。カフカっぽい読み方で読み解くチェーホフ。ふふふ。 カフカ式練習帳 作者: 保坂和志 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2012/04/18 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (13件) を見る 朝露通信 作者: 保坂和志 出版社/メーカー: 中央公論新…

止まらない汗

五時五十五分起床。夜中から降り出した雨はまだ降っているのか。気配だけではわからない。耳を澄ませてもわからない。 仕事。朝イチでささっと確認してメールで納品、と思っていたが、推敲しはじめたら全部書き直したくなってしまった。結局、3分の1くらいを…

保坂和志『カフカ式練習帳』

人の乗っていない車椅子を引いて一人で商店街を駆けていくハスキー犬。これで一本、まともな短篇が書けそうなのになあ(笑)。 カフカ式練習帳 作者: 保坂和志 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2012/04/18 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (13件) …

重くない/降りてくる

五時五十分起床。色だけ見れば息が詰まりそうなくらい重い鉛色の曇。今にも雨が降りそうではあるが、降り出す気配はなく、予報でも降りはじめるのは夜中だと言っている。空気に空の色のような重さはなく、昨日のような風の強さもない。 仕事。昨日はどうした…

保坂和志『カフカ式練習帳』

本当は『朝露通信』を読みはじめようかと思っていたが、かなり前に買ったこちら、1/4くらい読んだままだったのでまた読みはじめてみた次第。 作品すべてが断片で構成されている。アイデアスケッチのようでもあり、架空の作品の引用のようでもあり。断片と断…

カーペットの上に/マンボの人/半沢のように

五時五十五分起床。朝から麦次郎がリビングのカーペットの上にウンコした。が、ぼくもカミサンも怒らない。 十時、カミサンは麦次郎を連れて動物病院へ。慢性腎不全の、三カ月おきの定期検診。ぼくは事務処理のために役所などを駆けずり回る。荻窪の某銀行で…

マリー=ヘレン・ベルティーノ/岸本佐知子訳「ノース・オブ」

「群像」2015年3月号掲載。舞台はフィラデルフィア。出兵することになったヤンチャな暴れん坊の兄を喜ばせようと、ちょっとだけできのいい、でもいつも心に孤独を抱えている妹が、感謝祭に実家に連れてきたのは、なんと兄の大好きなボブ・ディランだった……し…

また別の

四時三十分、麦次郎にゴハン。慌てて食べたからだろう、直後に吐いてしまう。いつものことなので心配はないが、もったいないなあ、とは思う。 六時三十分起床。今日から三月。しかしあいにく空は灰色の雲に厚く重苦しく覆われ、季節が失われる。目をこらせば…