わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

いとうせいこう「我々の恋愛」(6)

「群像」2015年5月号掲載。冒頭は丹念なカイコに関する研究と考察。理科系好奇心がゾクゾクする内容が妙に文学的につづられていた。そして、恋愛。若い男女の電話を介した恋愛だけでなく、おっさんの人妻への片思いとか若い女性の幽霊への愛とか国境を越えた…

ぼんやりぼにゃぼにゃ

五時四十五分起床。雨。大きな低気圧が近づいているらしく、麦次郎は神経過敏でピクピクしがち、ぼくはぼんやりぼにゃぼにゃと頭痛。ぷちぷちの機嫌が悪く食欲も落ち気味なのは換羽がピークでなのか、それとも低気圧のせいなのか。 仕事。今日も比較的のんび…

長野まゆみ「まるせい湯」読了

ラストが、安彦良和『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN』の、シャアの出自とおなじような展開。ご本人はキャスバルがシャアになる経緯のことは知らないと思うけど。でも、時空を転々と飛びながら、人間の歴史や土地の歴史をたどっていく構成はとてもおもしろかっ…

景気の景は、景色の景

五時四十五分、一度起きるも気付けば六時。今日も四月とは思えない、冬のような冷え込み。この寒さのなか、ぷちぷちは換羽で体力を消耗し食欲も落ちている。心配だが、様子を見てみると、いつも決まってご機嫌にさえずっている。が、時々ケッと悪態をついた…

時間は一直線に進むのさ。皮膚感覚的には蛇行してるけどさ。

六時三十分起床→ふとんを干す→掃除→鷲田清一『〈ひと〉の現象学』の「自由」の章を読む(読書日記はあとで)→昼飯(納豆他)→インコのぷちぷちが換羽で頭に米粒大のハゲが二個もできてしまった→二十分だけ昼寝→カミサンと文具店トナリノのお隣の店先に来てい…

「東西狂言の会」

毎年一回行われる、ちょっと変わった狂言の舞台。西の茂山家と東の和泉流・野村家が協力しあって、狂言をわかりやすく解説した上で、互いの伝統の演目を披露する。協力といっても一つの演目を両家混合でやるわけではなく、合計三つの演目を、茂山家と野村家…

二十三区の西側から、東京のさらに西側へ

六時三十分起床。寝違えた首がまだ痛い。麦次郎は例によって五時ごろから延々と大騒ぎをつづけていたが、七時をすぎると大人しくなった。明け方に全体力を使い果たすのか、その後はたいてい夜までホットカーペットの上でコロンと横になったまま、あまり動か…

長野まゆみ「まるせい湯」

「まるせい湯」のご主人にかかわる突然の怪談…ってほどでもないが。記憶の世界と現在を往復するだけの比較的単調だった作品世界が、このエピソードが挿入されることで、急にぐにゃぐにゃになりはじめた。こういうゆがみ、大好きです。 群像 2015年 05 月号 […

ダッシュと換羽

五時四十五分起床。雨。朝から二度も麦次郎に外に出せと言われ、冬に戻ったような寒さに震えながら出してあげると、興奮して廊下を若い頃のような力強さとスピードで一直線に駆け抜け、その勢いのまま家に帰った。そして内廊下もおなじようにダッシュした。…

今日の事件簿

アイラブで決定ですか事件 ワクワクですか事件 そんなに問題アリですか事件 ただの商品紹介じゃないですか事件 電車で隣り合わせたお姉さん、肩が触れ合った状態で首の骨をポキポキならすとかなりはっきり音が聞こえるしポキポキの振動が肩越しにコッチへ伝…

長野まゆみ「まるせい湯」

霞ヶ浦で過ごす、親戚一同会しての、夏のひととき。子どもたちの遊び、思い、好きなもの、性格の違いが、直接的ではないというのに、とても丁寧に描写されている印象。子どもならではのエネルギーがほとばしるというのではなく、まなざしと風景が一体化して…

じょぼじゃぼじょぼじゃぼ

五時四十五分起床。雨。冬のような寒さに多少なりとも影響を受けているのだろうか、昨日の朝は騒ぎに騒いでいた麦次郎、今朝は一度軽く叫んだくらいで、ずっとホットカーペットの上でじっとしていた。具合が悪いというわけではない。天気が悪いと、本能が働…

これではカーペットがかわいそうだ

五時四十五分起床。雨。麦次郎は今朝もうるさい。大声で鳴き叫び、ウンコをし、肛門に詰まったウンコの残りをカーペットになすりつけ、そのカーペットの上にゲロを吐き、また大声で叫び、外廊下をさんざんうろつき、家に戻るとまた叫び、だがしばらくすると…

長野まゆみ「まるせい湯」

「群像」2015年5月号掲載。語り手の、「子どものころはひらがなの『ゆ』を左右逆に書いてしまうのがクセだった」というカワイイ思い出から本作ははじまる。「ゆ」の比喩として登場した金魚にはじまり、湯、東京湾、橋、船、鰻、ナマズ…と水のイメージが多様…

二日目のタイカレー

五時四十五分起床。今朝は麦次郎に起こされなかったが、七時までの一時間少々の間に三度も外廊下に出せと例によってアオンアオンと大声でせがまれ、そのうち二度は、折れてしまった。物音でてんかん発作が起こる可能性があるからできるだけ外には出したくな…

結局、仕事と変わらない

二時半、騒ぐ麦次郎をなだめながらゴハン。花子がなくなってから、麦がよく騒ぐようになった。呼ばれる回数も要求の種類も確実に増えている。下僕のように感じるが、猫にとって多くの飼い主は弟や妹のようなものらしいというのを聞いたことがある。確かに人…

鷲田清一『〈ひと〉の現象学』

「5 私的なもの 所有の逆説」。 著者は、「わたし」という表現は誰もがそれぞれに「わたし」であることの了解を前提にしている、つまり、人が「わたしのこころ」「わたしのからだ」というとき、それはいわば〈制度〉化された表現であり、本質的には「わたし…

鷲田清一『〈ひと〉の現象学』

第四章「恋 「この人」、あるいは情調の曲折」。恋という感情の、人の内部、そして外部や対象との関連性、構造についての考察。キーワードは「襞」。恋とは対象者の肉体も精神も手に入れたいという所有欲のことであるが、それは自分自身と対象者との相似性と…

季節の記録

六時三十分起床。曇天。やや花冷え。もう桜も終わりなのだろう。川面にたくさんの桜の花びら。次に咲く花はなんだろう。柿の木に、鮮やかな新緑。花より緑か。 掃除、麦次郎の皮下輸液、そして仕事。夕方はランニングへ。散る桜を眺めながらの10.5km。チュー…

保坂和志『カフカ式練習帳』

歴史。どちらかというと偽史。偽史の断片の積み重ねが、逆に真実めいた何かをぼっこりと、偶発的にかもしれないが、生み出してしまう。そんなことを狙っているのだろうか。 カフカ式練習帳 作者: 保坂和志 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2012/04/18 メ…

おかしくなったら猫を

今朝も五時四十五分起床。少し血圧が高い。 仕事。得意先からの連絡は少なく、こちらから連絡を取る必要もほとんどな状態。となると、もうただひたすらに、黙々と仕事をするしかない。考え、考え、考えぬき、ペンを走らせ、キーを叩く。集中しすぎて頭がおか…

今日の事件簿

圧が少し上がっている事件 ちょっとMacが重たい事件 気を利かせすぎたかな事件 お昼にさしかかりすぎ事件 お昼は少し控えめかも事件 同時並行進行で非効率事件 花子のお花は選び難い事件 かぶサラダをおかわり事件

保坂和志『カフカ式練習帳』

二本の掌編というか断片が、コインの裏表みたいになっていた。黒いコートを着た臭いオッサン。保坂和志がこういうことをするのは珍しいんじゃないかな。 カフカ式練習帳 作者: 保坂和志 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2012/04/18 メディア: 単行本 この…

嘘をついても許される人

嘘はつかない。と嘘をつく。というパラドックスの証明は…という話を思い出すエイプリルフールの朝。子どものころ、近所に住んでいたTちゃんのお母さんは四月一日生まれだったから、いつもTちゃんの家に遊びに行ったりしてそのお母さんを見かけると、この人は…