中上が晩年に「週刊ポスト」に連載していた小説だが、残念ながら未完。でもペーパーバックで単行本されたので、読む。 路地に生きた中本の血を継ぐ男たちの壮大な物語の一篇。『千年の愉楽』に登場し、ブラジルに渡ったたオリエントの康の子孫(たぶん息子)…
五時三十分、麦次郎が騒ぐ声で目が覚める。パンパンに膨らんだ(ように感じる)膀胱をかばいつつゴハンを与え、それからゆっくりとトイレに。土曜日の珈琲色の尿がまた出るのではないか、とつい考えてしまう。出なくて当然だが、出なければ安心、しかし出な…
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