惟佐子の、親友の心中に対する考察、推理がなかなか鋭い。推理小説の趣が強いのに、文体は美しい。この章はシリアスなのでキビキビと書かれているが、他の章はちょっと緩くなったり、さりげなくボケが入っていたり。変化に富んだ小説だ。 雪の階 (単行本) 作…
五時三十五分、葵に起こされる。花子はゴハンをもらうために夜明け前から僕を起こしたが、この子は遊んでもらいたくて起こしに来る。目的は異なれど、やっていることは一緒だ。ただ、花子のほうが女のずる賢さがあり、ヒステリックでもあった。葵は無邪気だ…
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