わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2021-02-14から1日間の記事一覧

川上弘美「夜中目が覚めた時に必ず考える」

「群像」2021年3月号掲載。2月号に掲載されていた(読んだけど読書日記には書いていない気がする)「あれから今まで一回もマニキュアをしたことがない」のつづき。私小説なのだろうか。幼い頃にアメリカでご近所さんだったカズという男と語り手である女性小…

猫の誤飲

五時四十分起床。昨夜の地震の被害が少しずつわかるようになってきた。停電、ガラスなどの破損、モノの落下、ケガ。津波がなかったのは不幸中の幸い。妻がお世話になっている仙台のギャラリーはマグカップが一個割れただけで済んだらしい。ありがたい限り。…

工藤庸子「大江健三郎と「晩年の仕事」」(5)『晩年様式集』十年後に読む「カタストロフィー小説」

「群像」2021年3月号掲載。この連載評論もいよいよ最後(なのかな)。大江さんが震災直後からリアルタイムに自分をモデルにしつづけながら二年以上にわたり「群像」で連載していた小説。この作品、それまでの大江健三郎の仕事をすべて否定しかねないような自…